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研究科長メッセージ



研究科長
地域課題から地球規模課題まで、文理連携で取り組む
 
環境学研究科長 山岡 耕春
 

 名古屋大学大学院環境学研究科は、地球環境科学、都市環境学、社会環境学の3つの専攻で構成されています。これらの専攻は、従来の分類ではそれぞれ理学、工学、人文・社会科学に属しており、環境学研究科は文理連携という大きな特徴を持っています。しかし、単なる文理連携ではなく、環境学研究科の各専攻を構成する学問分野が私達の生活の基盤を研究対象としていることが特徴で、それが環境学研究科という名称に込めた意味でもあります。地球環境科学は、太陽系における地球の形成から大気・海洋や地球内部の営みまでを研究対象としています。都市環境学専攻は、人類が自ら作り上げた都市や構造物を研究対象としています。社会環境学専攻は、人・社会の営みや政策を地理学・社会学・経済学・法学の観点から研究しています。このように、各専攻の研究対象は相互に深い関連を持っていることから、環境学研究科では、それぞれの専門での研究を深めることだけでなく、専攻を横断したつながりを重視しています。そのため、各専攻の学問領域を深く修めた学生に授与される理学・工学・建築学・地理学・社会学・法学・経済学の学位とともに、学際分野を重点的に修めた学生には研究科共通の学位として環境学の学位が授与されます。

 環境学研究科では、過疎や高齢化など地域のローカルな課題から、地球温暖化といったグローバルな課題まで様々な課題を扱っています。いずれの課題を解決するためにも、解明・予測・設計といったプロセスが必要です。例えば地球温暖化問題の解決のためには、気候変動の仕組みや、人間社会が温暖化に与える影響の仕組みを「解明」すること、さらにその結果に基づき将来「予測」が必要です。これは地球環境科学や社会環境学の得意とするところです。さらにそれを解決につなげるためには、予測にもとづいた対策を「設計」を行うとともに、施策に活かすことが必要です。設計は工学分野をかかえる都市環境学の得意とするところですし、社会環境学には政策を研究する講座があります。

 環境学研究科はこのような課題解決を身近に感じ、学ぶ環境が整っています。環境学研究科では、自分の興味ある専門を深めることに加え、課題解決のために必要な広い視野を身につけるための教育環境を整えています。また、それらの知識を活かして社会のリーダとなって活躍する人材の育成を目指しています。入学する学生も、名古屋大学の卒業生だけで無く、他大学の卒業生、留学生、社会人と多彩です。研究科では国際室を設け、留学生の学習や生活に関する相談にのっています。また、リカレンス教育として社会人学生の受け入れも積極的に行っています。本年度からは、主に社会人学生を対象とし、仕事の都合などで学位取得までに通常よりも時間がかかった場合でも学費が低く抑えることができる長期履修制度が始まりました。このような多様な分野に多彩な学生が集まって交流することが広い視野の獲得につながります。

 社会のリーダとなって活躍する人材を育てるため、博士後期課程の充実も図っています。経済的な支援としては、従来からの学術振興会特別研究員制度に加え、今年度からは融合フロンティアフェローシップ、次世代環境人材育成事業基金も始まります。博士後期課程における、自らの力で学術的に通用する論文を執筆するという経験、指導教員、研究室仲間や他専攻や他大学の研究者との深い議論、自由で主体的に研究に取り組む時間は、一生涯のかけがえのない財産となり、これからの変化の早い現代社会を生き抜く糧になります。このような、名古屋大学環境学研究科へのご理解・ご支援をよろしくおねがいします。

 

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