環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

Home > 研究活動 > 特筆すべき研究成果

  特筆すべき研究成果 −受賞編−
環境学研究科構成員の研究成果について、学会等で功績が認められ受賞したものを掲載しています。
2015年2014年2013年2012年2011年2010年2009年2008年2007年
2006年2005年2004年2003年2002年2001年

 2013年

  • 「コロキウム構造形態の解析と創生2013」優秀講演
受賞者 平野 伯恭(M2, 担当教員:大森博司)
受賞日 2013年11月14日
講演名 遺伝的アルゴリズムによる鋼構造物の構造創生支援に関する研究 -部材断面とブレース配置の同時最適化-
今回の受賞について一言
  優秀講演賞を頂くことができ、大変光栄に思います。今後も研究に邁進していく所存でございます。
受賞理由
  「コロキウム構造形態の解析と創生2013」において、審査の結果、優秀な講演であると評価されたため。
 
  • 第15回(2013年度)日本社会心理学会 奨励論文賞
受賞者 浅井 暢子(元・博士研究員、受入教員:唐沢 穣、 現・京都文教大学総合社会学部・専任講師)、
唐沢 穣 教授
受賞日 2013年11月2日
論文名 物語の構築しやすさが刑事事件に関する判断に与える影響 
今回の受賞について一言
  本論文を評価していただき、名誉ある賞を賜り、光栄に存じます。大学院修了後に研究を続けられる環境を与えていただいた環境学研究科関係者の皆様に深く御礼申し上げます。
受賞理由
  社会心理学の研究論文としての完成度の高さに加え、扱っているテーマや着想自体の新奇性が高く,かつ興味深い内容であり、また法学や社会学な ど関連諸科学に対しても有益な貢献をなし得る可能性を持つ論文である。さらなる研究知見が蓄積されることによってより確かな貢献をなし得るも のとなることが期待できることから、奨励論文賞を授与するにふさわしい論文であると評価された。
 
  • 日本都市社会学会賞(磯村記念賞)
受賞者 室井 研二 准教授
受賞日 2013年9月14日
著作 都市化と災害─とある集中豪雨災害の社会学的モノグラフ
今回の受賞について一言
  災害を取り扱った著作ですが、都市社会学的な研究として評価されたことを嬉しく思っています。これを励みに、より一層精進する所存です。
 
  • 平成25年度 科研費・第1段審査委員表彰
受賞者 横山 智 教授
受賞日 2013年10月31日
今回の受賞について一言
  学術研究の振興を大きく担っている科研費の審査に関わることができ、その上、このような表彰までしていただき、大変光栄に思います。
受賞理由
  科研費の配分審査は、専門的見地から第1段審査(書面審査)と第2段審査(合議審査)の2段階で行われますが、審査の質を高めていくことが大変重要となっております。このため、日本学術振興会学術システム研究センターは、審査の検証を行い、その結果を翌年度の審査委員の選考に適切に反映しております。平成20年度より、検証結果に基づき、第2段審査に有意義な審査意見を付していただいた第1段審査委員を選考し表彰することとしており、平成25年度は約5,300名の第1段審査委員の中から124名を選考しました。研究者として競争的資金の審査に関わることが、各研究機関内においても積極的に評価されるようになることは、ピアレビューの質を高め、我が国の研究費制度全体を向上させることにつながるものと考えます。
 
  • 第21回 日本測地学会賞 坪井賞 (個人賞)
受賞者 伊藤 武男 助教
受賞日 2013年10月30日
題目 測地学的手法を総合的に活用した地球内部構造とダイナミクスの解明
今回の受賞について一言
  このような賞を受賞させて頂いたのは教室や地震火山研究センターの皆さんからのご支援を頂いたからです。心から感謝し、お礼申しあげます。
受賞理由
  受賞者は、測地学的手法の総合活用により、地球内部構造やダイナミクスに関する様々な研究に取り組み、次のような顕著な業績を挙げた。
第一に、GPS観測網のデータを解析して得られた海洋潮汐荷重応答に基づいて、地球内部の密度および剛性率分布を推定した。
第二に、断層すべりに対する粘弾性応答を考慮した逆解析手法を新たに開発し、様々な測地データを総合的に解析し、南海トラフのプレート境界の固着・すべりの時空間変化の全貌を明らかにした。
第三に、インドネシア・スマトラ島にGPS観測網を新たに展開し、スマトラ断層の固着・クリープの状態を明らかにした。
このように、測地学的手法を総合的に活用し、地球の内部構造やダイナミクスに関する重要な知見を得て、測地学の発展に大きく貢献するとともに、地震学を始めとする周辺の分野に対して測地学の知見を広める役割も果たした。また、外国研究者との共同研究や海外のフィールド観測に基づく研究を通して国際交流にも貢献し、今後も更なる活躍が期待される。
 
  • 第35回コンクリート工学講演会 年次論文奨励賞
受賞者 林 懋(D3, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月11日
題目 Fundamental Study on Water Diffusion Coefficient of Cement based Material
今回の受賞について一言
  It is my honor to get this prize. The prize is a great encouragement for my research. It makes me more enthusiastic about my research. I will work harder on my research. I want to thank my professor Maruyama sensei and other members of our lab for their help.
受賞理由
  論文内容と発表や質疑を総合的に評価し,優秀な成績を収めたため受賞した。
 
  • 第35回コンクリート工学講演会 年次論文奨励賞
受賞者 別府 克俊(M1, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月11日
題目 放射性セシウムによって生ずるコンクリート外壁の汚染とその評価に関する基礎研究
今回の受賞について一言
  本研究が放射性セシウムによるコンクリートの汚染評価,及び除染技術の向上の一助となるよう,今後も研究を進めていきたいです。
受賞理由
  第35回コンクリート工学講演会において,放射性セシウムのコンクリート内部の移動,及びガンマ線の評価を連成した解析手法に関する講演が優秀であったと評価されたため受賞に至った。
 
  • 日本構造デザイン賞松井源吾特別賞
受賞者 大森 博司 教授
受賞日 2013年9月6日
題目 構造形態創生法の開発とその構造デザインへの貢献
今回の受賞について一言
  この賞は構造最適化法の建築構造デザインへの応用として私がこれまでに進めてきている構造形態創生法と名付けた一連の研究成果に対していただいたものです。これに関してうれしいことが二つありました。一つは建築のデザインを下支えするとされてきた建築構造を専門とするエンジニアが、デザインという創造的行為に積極的に貢献したことが認められたらしいと言うこと。これは私の学生時代に思い描いていた一つの夢でした。そして、もう一つは表彰委員会の推薦だったことです。受けてくれますかと言う委員長の問いかけに、その意味が理解できませんでした。私のような者でもよろしいのでしょうかと言うべきところを、いただけるものでしたら何でも、と節操のない応答をしてしまったことを少しだけ後悔しています。
受賞理由
  構造設計という行為は、建物に作用する外乱による建物の応答挙動を理解・把握した上で、それぞれの建物に適した構造形式を提案し、その建物に関わる人々に快適性と安全性を与える行為、と言えます。要は、構造の提案であり案出です。そこでは、構造が仮説として提案され、構造解析によるその性能や応答挙動の吟味を通して、所望の性能実現に向けて必要に応じて原設計に修正を加え、これに対して更に構造解析を行う、と言った試行錯誤の作業が繰り返されます。こうしたプロセスにより、要領が良いか運が良ければ、比較的早めに所期の要請を満足する構造に遭遇することになります。それでは、構造性能を所与とし、その性能を発揮する構造を直接求めることはできないでしょうか。私の研究は、こうした原理の転換の発想に支えられたもので、既に実設計に用いられ始めています。この賞はこうした建築構造デザインへの貢献に対して与えられたものです。
 
  • 第35回コンクリート工学講演会 年次論文奨励賞
受賞者 伊藤 充希(M1, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月11日
題目 乾燥により生じる微細ひび割れが割裂引張強度に及ぼす影響
今回の受賞について一言
  本研究を評価していただき、大変光栄に思います。コンクリートの耐久性向上に寄与できるよう、今後ともより一層研究に励みたいと思います。
受賞理由
  本研究では、乾燥によってコンクリートに生じる微細ひび割れがコンクリートの割裂引張強度に及ぼす影響について検討を行った。その結果、受賞にふさわしい研究と認められたため受賞に至った。
 
  • 第35回コンクリート工学講演会 年次論文奨励賞
受賞者 篠野 宏(M2, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月11日
題目 高温乾燥を受けたコンクリートに発生する微細ひび割れに関する検討
今回の受賞について一言
  このような賞を頂くことができて光栄に思います。
受賞理由
  第35回コンクリート工学講演会において、発表した論文は選考の結果、特に優秀な講演と認められたため。
 
  • 第35回コンクリート工学講演会 年次論文奨励賞
受賞者 西岡 由紀子(M2, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月11日
題目 ホワイトセメントペーストの乾燥時の内部構造変化と収縮特性の変化
今回の受賞について一言
  本研究を評価していただき光栄に思います。本研究がコンクリートの収縮メカニズム解明の一助となるよう,今後とも精進してまいります。
受賞理由
  本研究では,水中養生後さまざまな湿度環境で長期間乾燥したセメントペーストを用い,湿度制御型TMA装置によって短期間乾燥における収縮ひずみを取得し,セメントペーストの乾燥時の内部構造と収縮特性について検討を行った。乾燥に伴うカルシウムシリケート水和物(C-S-H)の変化がセメントペーストの収縮特性に及ぼす影響を明らかにした点が評価され,受賞に至った。
 
  • 第67回セメント技術大会 優秀講演賞
受賞者 五十嵐 豪(D3, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2013年7月31日
題目 強熱減量による骨材の乾燥収縮ひずみの簡易評価手法の提案
今回の受賞について一言
  本研究がコンクリートの耐久性評価技術の向上の一助となるよう,今後も研究を進めていきたいです。
受賞理由
  第67回セメント技術大会において,強熱減量による骨材の乾燥収縮ひずみの簡易評価手法に関する講演が優秀であったと評価されたため受賞に至った。
 
  • Island Arc Award 2013
受賞者 部 恵子 Ottawa University, Canada・教授、
  Simon Wallis 教授、 榎並 正樹 教授
受賞日 2013年9月14日
題目 Subduction of mantle wedge peridotites: Evidence from the Higahi-akaishi ultramafic body in the Sanbagawa metamorphic belt
今回の受賞について一言
  環境学研究科の外国人研究員制度を利用して服部さんを名大に招聘しました。その時の研究成果は論文になり、賞も受賞できてうれしく思います
 
  • 日本地質学会第120年学術大会 優秀ポスター賞
受賞者 森 なつみ(M2, 担当教員:Simon Wallis)、Simon Wallis 教授、 森 宏(D3, 担当教員:Simon Wallis)
受賞日 2013年9月14日
題目 堆積岩中の炭質物の石墨化におけるタイムスケール −接触変成作用と熱モデリングによる証拠−
今回の受賞について一言
  分かりやすく伝わるように何度も推敲して作ったポスターなので、この賞をいただくことができて本当に嬉しいです。
受賞理由
  研究テーマが斬新であることや、数ある情報の中から重要な情報をピックアップし、見る人に分かりやすく伝えようとレイアウトを工夫している点が評価された(審査員コメントより)。
 
  • 日本地質学会第120年学術大会 優秀ポスター賞
受賞者 森 宏(D3, 担当教員:Simon Wallis)、Simon Wallis 教授、外2名
受賞日 2013年9月16日
題目 中央構造線(MTL)の剪断熱による熱異常:熱モデリングによる断層強度制約
今回の受賞について一言
  このような賞を頂くことができ,大変嬉しく思います.今後もさらに精進して研究に励んでいきたいと思います.
 
  • 日本自然災害学会 平成25年度学術発表優秀賞
受賞者 廣井 悠 准教授
受賞日 2013年9月25日
題目 東日本大震災時の地震火災に関する消防本部調査
今回の受賞について一言
  大変光栄に思っております.今後も精力的に研究活動を進めたく思います.
受賞理由
  第32回日本自然災害学会学術講演会における優秀な研究発表を称え平成25年度学術発表優秀賞を贈ります.
 
  • 平成25年度地球環境優秀講演賞
受賞者 森田 紘圭 研究員、加藤 博和 准教授、林 良嗣 教授、外2名
受賞日 2013年9月18日
講演名 低炭素性能評価システムを用いた街区群再編プロセスの検討
今回の受賞について一言
  大変光栄に思っております。この研究は環境省・環境研究総合推進費(1E-1105)プロジェクトの一貫で進められた研究成果であり、ご指導・ご協力頂いた皆様に厚くお礼申し上げます。今後も精力的に研究活動を進めたく思います。
受賞理由
  第20回地球環境シンポジウム講演集における発表論文が、土木・環境工学における学術・技術の進歩発展に寄与し、独創性と将来性に富むと認められたため。
 
  • 2013年度日本地球化学会年会 学生発表賞(口頭発表)
受賞者 安田 友紀(M2, 担当教員:淺原良浩)
受賞日 2013年9月13日
題目 オホーツク海北西陸棚域から運び出されるアムール川起源の粒子態鉄 〜Fe・Nd同位体による輸送過程の検証〜
今回の受賞について一言
  指導教員と先輩方の先行研究の積み重ねがあってこその今回の受賞だと感じています。先行研究に費やされた知恵や努力に敬意を払いつつ、このような賞を頂けたことを喜びたいと思います。
受賞理由
  親潮域を含む西部北太平洋亜寒帯域は生物生産の高い海域であり、水産資源の豊かな海域である。この高い生物生産には鉄が重要な役割を果たしているが、この鉄の供給経路としては大気ダストの降下とともに河川流入が考えられている。受賞者は、鉄の天然同位体トレーサの利用法を新たに開発し、鉄の輸送過程を検証した。その結果、シベリアの湿地帯を流れるアムール川の溶存鉄がオホーツク海北西陸棚域で粒子態鉄となり、この粒子態鉄が南域の千島列島周辺まで輸送されていることを明確に示した。この発表内容およびプレゼンテーションがきわめて優れていると評価されたため、受賞に至った。
 
  • 第21回地球環境シンポジウム 平成25年度地球環境技術賞
受賞者 奥岡 桂次郎 助教、<連名受賞>谷川 寛樹 教授、 白川 博章 准教授、外1名
受賞日 2013年9月18日
論文名 低物質・低炭素型都市圏構築に向けた最適な人口規模と人口分布の検討
今回の受賞について一言
  このような賞を頂くことができ、大変嬉しく光栄に思っております。この研究を進めるにあたって、支えてくださった先生方や研究室の皆様には本当に感謝しております。この場を借りて御礼申し上げます。
受賞理由
  第21回地球環境シンポジウムにおいて、土木・環境工学における学術・技術の進歩発展に独創的な業績をあげ、顕著な貢献をしたと認められたため。
 本研究は、低物質社会・低炭素社会を実現するにあたって、都市圏の適切な人口規模や人口分布を検討しており、人口集中地区の人口や面積と地域特性に応じた一人あたりのマテリアルストック需要量と二酸化炭素排出量推計を可能にした。これらの点において先行研究と比較して独自性が認められることが評価された。
 
  • 環境科学会2013年会 修士課程学生の部 優秀発表賞(富士電機賞)
受賞者 田中 健介(M2, 担当教員:谷川寛樹)
受賞日 2013年9月3日
論文名 低物質社会に向けた資源蓄積量の生産性に関する研究
今回の受賞について一言
  修士課程における研究成果を優秀発表賞という形で評価して頂き、大変嬉しく思います。 本研究を進めるにあたりご指導して頂いた先生方、サポートして頂いた研究室の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
受賞理由
  本研究は都市における物質ストックによる生産性、また物質ストックの拡充とフローによる生産性を評価したものであり、環境科学会2013年会ポスター発表の部において、環境科学の発展に貢献する優秀な発表と評価されたため受賞に至った。 
 
  • Asian Journal of Social Psychology 2011年 最優秀論文賞(三隅賞)
受賞者 後藤 伸彦(D3, 担当教員:唐沢 穣)、共著者:唐沢 穣 教授
受賞日 2013年8月21日
論文名 Identification with a wrongful subgroup and the feeling of collective guilt
今回の受賞について一言
  アジア社会心理学会誌 Asian Journal of Social Psychology で2011年に公刊された全論文の中から選ばれた最優秀論文賞。過去の受賞者の多くはアジア・太平洋地域を代表する著名な社会心理学者ばかりで、今回の受賞は大変光栄です。
受賞理由
  自分自身は直接関与していなくても、自分の集団(内集団)が行った行為について罪悪感を覚えることがある。これを集合的罪悪感(collective guilt)という。過去の研究には、集団との自己同一視が強い人ほど(あるいはそのような状況ほど)集合的罪悪感が強まることを示すものもあれば、正当化などの心理過程が働いて逆に罪悪感をいだきにくくなるという結果もあり、知見は一貫していない。これに対し本研究は、集団全体ではなく当該の問題行動を行った下位集団との同一視が罪悪感を促進することや、集団を評価する第三者の視点など多くの要因間に複雑な関連があることを、心理学実験の方法を用いて明らかにした。その理論的、実際的意義が高く評価された。
 
  • 平成24年度東海社会学会 優秀修士論文研究表彰
受賞者 伊藤 綾香(D1, 担当教員:青木聡子)
受賞日 2013年7月13日
論文名 「障害者運動における健常者の動員とそのコミットメント――NPO法人『わっぱの会』を事例に」
今回の受賞について一言
  本研究を評価していただき光栄です。先生方,先輩方,院生の皆には本当にお世話になりました。そしてなにより,調査にご協力いただいた「わっぱの会」の皆様に感謝いたします。これを励みに,さらに研究を深めていきたいと思います。
受賞理由
  障害者運動にとって,障害者家族以外の健常者,すなわち参加による利益を直接的に享受しないかにみえる人々をいかに動員するかは,運動の盛衰や継続を左右しかねない重要な課題である。本論文では,「障害者と健常者とが共に生き,共に働く社会の実現」という理念を掲げ40年あまりにわたって活動してきた「わっぱの会」を取り上げ,健常者がどのように動員され,活動にコミットし続けるのかを検証した。その結果,先行研究では運動団体への加入に際して理念への共感が第一段階として重視されてきたのに対し,本論文は,その段階を踏まなくとも加入や強いコミットメントに至る可能性を実証的に示唆するに至った。さらに,本論文の成果は「わっぱの会」からも興味深く受け止められており,調査結果を調査対象に還元できている点も評価できる。
 
  • 日本地球惑星科学連合2013年大会
    地球人間圏科学セクション学生優秀発表賞
受賞者 永井 裕人(D4, 担当教員:藤田耕史)
受賞日 2013年6月17日
題目 ALOS衛星を用いたブータンヒマラヤにおける氷河台帳の作成
今回の受賞について一言
  この度は栄えある賞を戴き光栄に存じます。これは藤田耕史先生のご指導をはじめ、所属研究室さらには本研究科でこれまでにお世話になった方々のおかげであると感じております。この受賞を励みとし、今後も衛星リモートセンシングを用いた地球科学の研究に邁進する所存です。
受賞理由
  受賞者は衛星画像を目視判読し、ブータン・ヒマラヤに約1200個存在する氷河を約2年間かけて手作業で抽出した。この作成された氷河データ ベース(台帳)によって、氷河の標高分布には降水量の大きな南北差が影響していることを見出した。気候変動に対する氷河の応答は地域によって大き く 異なるとされるが、これを理解する上でも本研究は重要な基盤情報と新たな知見を提供するものといえる。
 
  • 前田記念工学振興財団 平成25年度 山田一宇賞
受賞者 高塚 真央(博士研究員、受入教員:大森博司)
受賞日 2013年6月14日
論文名 名古屋大学博士学位論文「新しい展開型構造の提案とその理論解析 ― 平面状構造物の直交二方向同時展開と安定化 ―」
今回の受賞について一言
  本賞は,建築・土木系の博士論文に対して贈られる賞です。関係者の皆様に謹んで感謝の意を表します。
受賞理由
  本宇宙開発の進展に伴い、軽量、コンパクトな状態で宇宙船に積み込み、宇宙において簡単な操作と小さなエネルギーにより展開して、広大な面積をカバーする宇宙展開構造は、ますますその重要度を深めている。
本研究は、このような社会の要請に応えるべく考案された、新しい形式の展開型構造物の提案と、その理論解析に関するものである。(中略)
上記特徴の内、展開平面を正方形パネルに分離した点は、連続平面を出発点とする在来型の研究に対して、きわめて新しい発想であり、この研究の新規性を特徴付けている。(中略)
以上に述べたように、本研究は今後進展が期待される宇宙開発の分野において重要な位置を占める展開構造物について、きわめて新規性に富む提案を行なっており、同時に実用化についても高い可能性を示しており、全体として当該分野における卓越した一つの考え方を示していることができる。
よって、本会(前田記念工学振興財団選考委員会)は、本論文を山田一宇賞の趣旨に合致するものと認め、賞を授与するものである。
 
  • 2012年度日本地理学会賞(社会貢献部門)
受賞者 日本地理学会災害対応本部津波被災マップ作成チーム
鈴木康弘 教授(減災連携研究センター)、 堀和明 准教授
杉戸信彦 研究員、長谷川智則(減災連携研究センター受託研究員)
松多信尚(減災連携研究センター研究員)
受賞日 2013年3月29日
題目 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震に伴う津波被災マップの作成・公開
今回の受賞について一言
  社会貢献が評価され,光栄に思います.
受賞理由
  東日本大震災発生直後に津波被災マップを作成し,災害対応に必要な情報を社会に向けてすみやかに提供し,多大な社会貢献をしたことが評価され,受賞に至った.
 
  • 日本木材青壮年団体連合会主催
    第16回(平成24年度)木材活用コンクール 第4部門(ランドスケープ・インスタレーション部門)賞
受賞者 都市の木質化プロジェクト
村山顕人 准教授、古川忠稔 准教授
藤原由佳梨(M2)、澤嵜裕樹(M1)、光山茜(M1)、朝ティリ(M1)、吉田拓矢(M1)、築山ちえ美(工学部4年)
受賞日 2013年6月1日
作品名 錦二丁目ストリートウッドデッキ
今回の受賞について一言
  森林の健全化と街の活性化を同時に実現することを目指した分野横断型プロジェクト。
この名古屋大学GCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」都市の木質化プロジェクトと錦二丁目まちづくり連絡協議会による大学・地域協働の取り組みを評価して頂き、大変嬉しく思います。
受賞理由
  (日本木材青壮年団体連合会ホームページから転載)
県産材の積極的な活用方法として、都市部の公共空間などにウッドデッキを設置し、木質化を推進している取組みが評価された。街の中での木質空間は、人々の憩いの場として活用されるであろう。
 
  • リモートセンシング学会優秀論文発表賞
受賞者 縫村 崇行(研究員、受入教員:西村浩一)、藤田耕史 准教授、竹中修平 研究員、保科優(D4)、永井裕人(D4)
受賞日 2013年5月17日
論文名 現地測量とリモートセンシングによるネパールヒマラヤ・リルン氷河の氷厚変化及び流動速度分布
今回の受賞について一言
  今回行った研究が学会において認めていただけたことを大変光栄に思います。この研究は現地観測によるデータ取得から解析まで、現地の方々や多くの研究者の協力により成り立っており、今後の研究の大きな励みになります。
受賞理由
  2012年秋季リモートセンシング学会において、ヒマラヤ・ランタン地域のリルン氷河での現地観測とリモートセンシングデータを組み合わせて氷河変動を明らかにした研究の発表が優秀であると評価されたため受賞に至った。
 
  • 平成25年度科学技術分野 文部科学大臣表彰 若手科学者賞
受賞者 丸山 一平 准教授
受賞日 2013年4月16日
題目 セメント系材料の水に起因する体積変化の研究
今回の受賞について一言
  このような賞状をいただくことができたのは、教室の先生方や研究室の学生さんをはじめ、多くの方のご支援をいただいたからです。心より御礼申し上げます。
受賞理由
  (文部科学省より転載)
コンクリートの収縮に起因する過大なひび割れは,美観,耐久性,安全性を損なうため制御が必要とされている。 氏は、セメントペーストの乾燥による収縮ひずみに関わる膨大な実験を実施し,Derjaguinの分離圧理論の立場から評価し,等温環境において任意の乾湿履歴条件下でのひずみ変化を予測可能とする支配方程式を提案した。加えて、水和反応が大きく生ずる若材齢のセメントペーストにおいて温度上昇時に線膨張係数が小さくなり,温度下降時に線膨張係数が大きくなる挙動があることを発見し,コンクリートのひび割れの新たな要因を見いだした。また、これらのセメントペーストの体積変化を制御する手法を複数提案し,その効果を実証した。
本研究成果は、現在の日本において喫緊の課題となっている良質な社会資本、建築資本の蓄積において、今後の多大な貢献が期待される。
 
  • 公益社団法人・計測自動制御学会第20回リモートセンシングフォーラム優秀賞
受賞者 小畑 敦史(M2, 担当教員:甲斐憲次)
受賞日 2013年3月1日
題目 ウェーブレット共分散変換法による大気境界層高度の決定と地上ライダーへの応用
甲斐先生より受賞について一言
  小畑君が、伝統ある、公益社団法人・計測自動制御学会主催の第20回リモートセンシングフォーラムで優秀賞を受賞したことは喜ばしい限りです(指導教員・甲斐)。
今回の受賞について一言
  以前から、ウェーブレット共分散変換法の大気環境分野への応用を考えていましたが、このようにきれいで、かつ応用可能性が高い結果を得られたことはうれしく思います。
この度、このような賞を頂き大変光栄に思います。自身の研究発表を評価して頂いたことは今後の励みになります。今回の受賞は、多くの先生や先輩によるご指導、ご助言による賜物であり、ここに厚く御礼申し上げます。
受賞理由
  近年、ライダー(レーザーレーダー)は、都市域における大気境界層の構造解明に使用されている。大気境界層高度を決める方法として傾度法(後方散乱係数の傾度を利用)がよく利用されてきたが、複雑なケースでは大気境界層高度を客観的に決定することはできなかった。本研究では、従来の傾度法にかわるものとして、ウェーブレット共分散変換法による大気境界層高度決定法を開発し、つくばと東京に設置されている国立環境研究所の地上ライダーに応用したものである。都市規模の異なるつくばと東京を比較すると、都市気候の特性が大気境界層の発達に影響を及ぼすことが明らかになった。さらに、この方法は、地上付近ではS/Nが良くない衛星ライダーデータへの応用や大気境界層高度の客観的決定への応用が期待される。
 
  • 平成24年度中谷宇吉郎科学奨励賞
受賞者 津滝 俊 研究員(受入教員:西村浩一)
受賞日 2013年2月8日
題目氷河前縁湖の形成に起因する山岳氷河の流動変化
今回の受賞について一言
  図らずも栄誉ある賞を頂き、大変光栄に思います。対象となりました成果は、2011年3月に北海道大学にて学位論文としてまとめたものです。指導教員であった杉山慎講師をはじめ、ご指導、ご協力頂いた皆様に厚くお礼申し上げます。この度の受賞の趣旨をよく理解し、今後とも独創的な研究が続けられるよう、全力を尽くす所存です。
受賞理由
  世界各地の山岳氷河は近年著しく縮小・後退しており、その一部では新しい氷河前縁湖が形成されている。氷河末端に湖が形成された場合、氷河の後退を加速させる恐れがあるが、そのメカニズムの理解は不十分である。本論文では、氷河湖形成前後における高空間分解能での氷河流動の観測、及び空間的な底面流動の違いを考慮した3次元流動モデルの構築により、湖の形成に伴う流動変化と、それに続く末端後退のプロセスを詳細に明らかにした。本研究で得られた成果は湖と隣接した氷河の変動予測に新たな知見を提供するものである。
 
  • 第18回地下空間シンポジウム 最優秀講演論文賞
受賞者 廣井 悠 (減災連携研究センター・准教授)(他、3名との連名受賞)
受賞日 2013年1月16日
題目 群集シミュレーションを用いたターミナル駅地下空間における避難安全確保対策の検討
今回の受賞について一言
  大変光栄に思っております.今後も精力的に研究活動を進めたく思います
受賞理由
  すぐれた講演内容及び研究成果を讃え第18回地下空間シンポジウム最優秀講演論文賞を贈る