環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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  特筆すべき研究成果 −受賞編−
環境学研究科構成員の研究成果について、学会等で功績が認められ受賞したものを掲載しています。
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 2011年

  • 第33回コンクリート工学年次論文奨励賞
受賞者 生部 宏幸(M2, 担当教員:勅使川原正臣)
受賞日 2011年7月14日
題目 長スパンピロティ架構における耐震壁の壁縦筋が耐震壁のせん断強度に及ぼす影響
今回の受賞について一言
  本研究を評価して頂き,大変光栄に感じております。本研究がピロティ架構を有する耐震壁の設計方法提案の一助となるよう,今後も研究を進めていきたいです。
受賞理由
  ピロティ架構となる連層耐震壁のピロティ階の梁断面,壁縦筋の設定条件を定める為に壁板のせん断ひび割れの抑制効果,せん断強度に及ぼす壁縦筋量の影響について検討した。壁縦筋量の違いにより,ピロティ架構となる連層耐震壁のせん断強度が向上することを明らかにした。さらに壁縦筋の歪分布,壁板の鉛直方向の拡がり量を示し,壁縦筋が壁板のせん断ひび割れ抑制に寄与していることを説明した。以上の点が評価され受賞に至った。
 
  • 第33回コンクリート工学年次論文奨励賞
受賞者 中村 聡宏(D2, 担当教員:勅使川原正臣)
受賞日 2011年7月14日
題目 鉛直接合筋比をパラメータとした片側袖壁補強柱の耐震性能に関する実験的研究
今回の受賞について一言
  本研究を評価して頂き,大変光栄に感じております。耐震補強の研究は,来たる大地震災害に向けて非常に重要な研究であると認識しておりますので,今後とも精進していきたいと思います。
受賞理由
  本研究では,袖壁と柱の接合筋量をパラメータとして,片側袖壁補強工法による補強効果について検討した。接合筋量の差により,強度や剛性が若干向上することが確認し,接合面の挙動が異なることも明らかにした。接合面の挙動や接合筋の負担応力分布から,片側袖壁補強柱の変形性状に関して言及し,接合筋の必要性を説明した。袖壁補強工法の研究は少なく,その有用性を明確に示したことを評価され,受賞に至った。
 
  • JCI年次大会2011 年次論文奨励賞
受賞者 五十嵐 豪(D1, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2011年7月13日
題目 異なる平衡相対湿度条件下でのセメント硬化体のヤング率と相組成の関係
今回の受賞について一言
  本研究がRC構造物中のコンクリートの力学的耐久性評価技術の向上の一助となるよう,今後も研究を進めていきたいです。
受賞理由
  これまでに,コンクリートのヤング率は乾燥により低下することが知られている。本研究では,このメカニズムの解明へのアプローチとして,セメント硬化体を用いて,相対湿度の変化によるヤング率の変化を実験的に取得し,この変化が相組成の観点から定量的に評価できることを示した点が評価され,優秀講演者賞に結びつきました。
 
  • JCI年次大会2011 年次論文奨励賞
受賞者 堀口 直也(M2, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2011年7月13日
題目 含水率の変化による骨材の体積変化に関する基礎研究
今回の受賞について一言
  本研究がRC構造物中のコンクリートの体積変化にもとづく諸物性への影響評価に貢献できれば,と考えています。
受賞理由
  本研究では,多種多様なコンクリート用骨材(岩石)に対して,長さ変化,吸着等温線,体積弾性率を取得し,骨材の体積変化メカニズムを考察した点が評価され,優秀講演者賞に結びつきました。
 
  • 環境情報科学ポスターセッション学生の部 理事長賞
受賞者 早川容平(M1,谷川研究室)・韓驥・谷川寛樹
受賞日 2011年11月30日
題目 経年GISデータベースを用いた道路構造物の物質量推計に関する研究
受賞理由
  「経年GISデータベースを用いた道路構造物の物質量推計に関する研究」(著者:早川容平・韓驥・谷川寛樹)の成果を環境情報科学ポスターセッション学生の部において発表し,最優秀賞である理事長賞に値すると評価された。
 
  • 環境情報科学ポスターセッション学生の部 学術委員長賞
受賞者 三宅悠介(工学部B4,谷川研)・奥岡桂次郎(D2, 谷川研)・韓驥・白川博章・谷川寛樹
受賞日 2011年11月30日
題目 名古屋都市圏における建設系排出物の地域循環圏構築に関する基礎的研究
受賞理由
  「名古屋都市圏における建設系排出物の地域循環圏構築に関する基礎的研究」(著者:三宅悠介・奥岡桂次郎・韓驥・白川博章・谷川寛樹)の成果を環境情報科学ポスターセッション学生の部において発表し,優秀賞である学術委員長賞に値すると評価された。
 
  • 2011年度日本地震学会学生優秀発表賞
受賞者 江藤 周平 (M2, 担当教員:田所敬一)
受賞日 2011年11月21日
題目 地震学的手法を用いた海底地殻変動観測のための海中音速構造の時空間変化の検出
今回の受賞について一言
  この度、2011年度日本地震学会学生優秀発表賞を頂きました。研究活動に対しご指導賜った田所敬一准教授、永井 悟研究員に心より感謝申し上げます。また研究活動に精力的なアドバイス賜りました渡部 豪研究員に厚く御礼申し上げます。今回の受賞を励みとしてこれからの研究活動に精力的に取り組んでいきたいです。
受賞理由
  日本地震学会学生優秀発表賞は,日本地震学会秋季大会において発表者として研究発表を行う学生を対象とし,研究発表技術の向上を目指すために設けられた賞である.2011年度については,のべ90名の学生会員が発表者として研究発表を行った.このすべてを対象として日本地震学会学生優秀発表賞選考委員会が審査・選考を行った結果,特に優れた研究発表を行ったと認められた.
 
  • 土木学会(国際部門)第13回 インターナショナルサマーシンポジウム 優勝発表講演賞
受賞者 田 欣 (D2, 担当教員:谷川寛樹)
受賞日 2011年8月26日
講演名 EVALUATION OF CARBON FOOTPRINT IN CHINA: A REGIONAL ANALYSIS UNDER CONSUMPSION-BASED CARBON EMISSION MEASUREMENT
受賞理由
  講演内容が非常に分かりやすく、優れた発表と評価された。
 
  • 2011年度日本活断層学会論文賞
受賞者 鈴木 康弘 教授、 松多 信尚 研究員、 杉戸 信彦 研究機関研究員、 石黒 聡士 研究員
受賞日 2011年11月26日
論文名 平均変位速度分布に基づく糸魚川−静岡構造線断層帯北部の地震発生予測 
今回の受賞について一言
  この研究は地震調査研究推進本部による2005〜2009年度の活断層重点調査観測の一環として行われました。地表に残る活断層地形は地震時の地表断層の累積であり、こうした情報から過去の地震について地道に多くの情報を引き出し、今後を予測することが重要です。我々は、地震の規模やずれ量分布を予測する方法論の確立を目指しました。具体的な地震被害軽減に役立てることが重要ですので、まずは一般市民向けに「活断層情報ステーション」を立ち上げ、情報公開に努めています。
受賞理由
  本論文は,近い将来の活動が懸念されている糸魚川−静岡構造線断層帯北部(長さ60km)全域において、詳細な地形面区分や変位地形の検討を行い、活断層線の詳しい位置を明らかにした。こうして認定された活断層沿いにおいて、写真測量手法を導入して人工改変前の地形を復元したうえで、主に上下(鉛直)方向の断層変位量を多くの地点で算出した。とくに低位段丘面群(L1〜L3面)に注目して、それら各地形面の形成年代、平均変位速度の分布、1回の地震時の鉛直変位量分布、さらにネットスリップ量分布などの推定に基づき、モーメントマグニチュードを求めている。このように著者らの作業で取得した膨大なデータをもとに評価された地震規模予測や変位パターン予測は説得力がある。このグループによる同断層帯沿いの変動地形に関する詳しい成果はすでに一連の論文で公表され、その多くは活断層研究(澤ほか,2006;松多ほか,2006など)に掲載されてきたが、これらの総まとめ的な論文として高く評価できる。よって、2011年度日本活断層学会の論文賞を授与する。(日本活断層学会授賞理由書より)
 
  • 日本惑星科学会 平成22年度最優秀研究者賞
受賞者 諸田 智克 助教
受賞日 2011年10月24日
今回の受賞について一言
  月周回衛星「かぐや」プロジェクトを推進するための地道な研究活動が認められ大変嬉しく思います。
受賞理由
  日本の月探査機「かぐや」プロジェクトに関わり、画像データを用いた解析により月の火山活動史や天体衝突に関するさまざまな重要な知見を得ることを成功した。また「かぐや」光学機器チームのメンバーとしてデータ解析システムの開発や観測運用計画の立案に携わり、運用計画の立案や運用作業を担当するなど、「かぐや」が高い品質の探査データを獲得するのに際し、中心的な役割とも言うべき多大なる貢献があったと認められた。さらに得られた探査データを一般に公開し研究者の解析を支援する活動も行っている点も高く評価された。こうした一連の活動が惑星科学全体の発展へ極めて大きな貢献であると認められ、惑星科学会の最優秀研究者賞に選定された。
 
  • The best presentation in session of Environmental System, JAPAN SOCIETY OF CIVIL ENGINEERS 13th International Summer Symposium
受賞者 王 運静(D3, 担当教員:林 良嗣)
受賞日 2011年8月26日
題目 THE EVOLUTION OF PASSENGER TRANSPORT CO2 EMISSIONS AND DRIVING FORCES ANALYSIS IN BEIJING
今回の受賞について一言
  本研究はこれまで蓄積してきた成果を発表したものであり、努力が評価されたことを大変光栄に思います。日本で初めての受賞であり大変嬉しく思います。ご指導いただいた先生方、共同研究者の皆様、発表時に議論をいただいた皆様に感謝申し上げます。
受賞理由
  本研究は2000年から2009年までの北京における乗客輸送起源のCO2排出量を計算し、インデックス分解法を用いて、人口動態・経済開発・旅客輸送分担率・CO2排出係数といった今後のCO2排出量を決定する要素を定量的に把握したものである。途上国の交通政策に対して有用な研究であると評価されたことが受賞理由であると考えられる。
 
  • American Geophysical Union Editor's Citation for Excellence in Refereeing
    (米国地球物理学連合 優秀査読者賞)
受賞者 鷺谷 威 教授
受賞日 2011年8月9日
題目 Journal of Geophysical Research (solid earth)
今回の受賞について一言
  Journal of Geophysical Researchは,地球物理学分野において最も権威のある雑誌です。そこから賞を頂いたことは大変光栄です。今後は,自分の研究で表彰されるように頑張りたいと思います。
受賞理由
  投稿論文に対する査読は、AGU(American Geophysical Union )が行う最も重要な作業の一つであるが、査読という作業の特性から、査読はあまり顧みられることの少ない作業でもある。この賞は、特に推賞すべき査読者に対してAGUからの感謝の意を公に表すものである。受賞者のAGUのジャーナルに対する貢献は、ジャーナルの高い質を維持する上で代え難い。
 
  • 公益社団法人土木学会 優秀論文賞
受賞者 谷川 寛樹 教授
受賞日 2011年10月23日
論文名 4D−GISを用いた都市重量の変化と建設資材のTMR指標によるリサイクル性に関する検討
受賞理由
  選定論文は、戦後から高度経済成長期にかけての都市の重量変化を、実際の都市を対象にして詳細に把握するという膨大で徴密な作業を成し遂げている。都市のストックマネジメントの基本情報としてはこれらの結果は重要であり、高く評価される。さらに、ストック評価の発展の可能性として都市鉱山を取り上げ、四位(関与物質総量)指標を用いたリサイクル性の評価を試みている点も独創的である。近い将来、建設副産物の排出量と再利用可能量のバランス崩壊が危倶される状況にあって、都市の重量把握をもとに、そのストックマネジメントの政策的議論を可能にした貢献度は極めて大きい。本論文は、優れた業績を挙げ、これによって環境システムにおける学術・技術の進歩、発展に顕著な貢献をなすものと認められる。(平成22年度全論文 約100編のうち1本のみ選定)
 
  • 2011年日本建築学会奨励賞
受賞者 陳 商U (日本学術振興会外国人特別研究員/受入教員:大森博司)
受賞日 2011年8月23日
論文名 音波を用いた膜張力測定装置手法における空気の付加質量の影響の評価
今回の受賞について一言
  本賞は、近年中に発表された独創性・先駆性・萌芽性・将来性のある建築に関する優れた論文等の業績を表彰するもので、新進の若者研究者に贈られる最高の栄誉であります。受賞論文「音波を用いた膜張力測定装置手法における空気の付加質量の影響の評価」は、主に修士課程で行われた研究で、振り返って見ると一番頑張った時期の成果だと思われます。今回の受賞を励みとし、なお、その時の研究に対する心を忘れず、頑張っていきたいと思っております。この場を借りて、研究指導に情熱を尽くしてくださった大森博司先生を始め、実験のお手伝いに渾身の力を貸してくれた(株)TTDCの松原宏博士と(株)大成建設の蜂須賀聖力氏、そして、(株)太陽工業の関係者様に深く感謝の意を表したいです。どうもありがとうございました。
受賞理由
  膜構造物において、所定の膜張力が適切に導入されているかは非常に重要な問題であり、これまでにもいくつかの測定方法が提案されている。しかし、現場で要求される性能や測定の安定性などの面で課題があった。本研究では、音波加振による膜面の共振現象を用いることで、膜の種類や測定環境によらない高精度な測定手法を提案し、さらに現場で使用できる実用性に優れた膜張力の測定装置の開発まで手がけている。音波加振で膜の固有振動数を測定する際には、空気による付加質量の影響が無視できないことを理論的に説明し、ホワイトノイズを用いた音波加振とすることで、さらなる測定精度の向上と安定性を得ている。 本研究は独創的なアイデアと丹念な実験等に基づいて、実用的な領域にまで完成されている。この研究成果は、膜構造物の建築と施工の品質向上に大いに貢献するだけでなく、既存の膜構造物の維持管理にも活用できる点でも高く評価される。「受賞理由;建築雑誌, 2011年8月号, pp. 88により」
 
  • アミノ酸の衝撃実験:地球外物質によるアミノ酸供給の可能性
受賞者 菅原 春菜 (D2, 担当教員:三村耕一)
受賞日 2011年9月16日
題目 2011年度日本地球化学会年会 学生優秀発表賞(口頭発表)
今回の受賞について一言
  このような賞を授与して頂き、大変嬉しく思います。これまでご指導して下さった先生方や研究室の皆さんにお礼申し上げたいです。この研究はまだまだ発展途上であり、今回頂いたアドバイスをもとにさらに研究を発展させていくべく精進したいと思います。
受賞理由
  受賞者は,衝撃銃を用いてアミノ酸に衝撃を与え、衝撃圧力とアミノ酸の生存率との関係を詳細に明らかにした。さらに,これらの実験データに基づき,彗星や小惑星が地球へ衝突する際、それの天体に含まれるアミノ酸が初期地球に供給されるための条件を緻密に議論することを可能にした。これらの点が高く評価された。
 
  • 日本地質学会論文賞
受賞者 遠藤 俊祐 (日本学術振興会特別研究員/受入教員:ウォリス・サイモン)
受賞日 2011年9月9日
論文名 Pressure-temperature history of titanite-bearing eclogite from the Western Iratsu body, Sanbagawa Metamorphic Belt, Japan
今回の受賞について一言
  このような評価をいただき嬉しく思います.日頃よりお世話になっている研究室の皆様に感謝申し上げます.
受賞理由
  三波川変成帯の変成岩類は沈み込み帯の深部で形成され,その圧力‐温度条件は多くの研究者により扱われてきたが,温度‐圧力経路については共通見解が得られていない.遠藤氏は解析例の極めて少ないチタナイト(Ttn)を含むCaに富む岩相に着目し,累帯するTtnの詳細な組成分析により,高圧変成岩の形成条件を見積もる新たな方法を示した.本論文で得られた圧力‐温度条件は,従来の研究結果や,遠藤氏が別の手法で示した結果と整合的であり,新たに開発された方法の妥当性を示唆する.また減圧時,つまり上昇時の温度増加を強く支持し,高い温度勾配で生じた緑簾石‐角閃岩相がエクロジャイト変成作用に先立つことも示した.これらの成果は三波川変成帯における高圧変成岩類の形成条件と沈み込みとの関係を究明する上で貴重である.以上,本論文は変成岩岩石学の研究として新規的で優れており,地質学会の論文賞に値する.(授賞理由書より抜粋)
 
  • 日本環境共生学会第14回研究発表大会学生発表賞
受賞者 三室 碧人 (D1, 担当教員・林良嗣)
受賞日 2011年9月18日
論文名 都市化の診断と治療〜自然科学と社会科学の新たな共通アプローチの試み〜
今回の受賞について一言
  本研究は名古屋大学グローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」の一環として行われました。そこで得られた成果がこのような形で評価され、大変嬉しくまた光栄に思います。共同研究者の皆様、コメントを頂いた方々に感謝しております。この機会を新たなスタートとして、さらに研究へ邁進いたします。
受賞理由
  第14回日本環境共生学会の研究発表において、都市化問題の解決策として診断と治療というフレームワークを提示した点が、包括的かつ野心的な研究であると評価されたことが授賞理由と考えられる。
 
  • 日本環境共生学会第14回研究発表大会学生発表賞
受賞者 伊藤 圭 (D1, 担当教員・加藤博和)
受賞日 2011年9月18日
論文名 ライフサイクル手法を用いたアジア途上国における低炭素旅客輸送機関の地域別選定
今回の受賞について一言
  本研究は。これまで蓄積してきた研究成果を発表したものであり、評価されたことを大変光栄に思います。ご指導いただいた先生方、共同研究者の皆様、発表時に議論をいただいた皆様に感謝申し上げます。また、本学会での議論を踏まえて今後さらに研究を進めていきたいと思います。
受賞理由
  本研究は将来の人口動態・技術革新を考慮し、途上国都市における低炭素交通施策として、乗合輸送機関導入の環境負荷を定量把握したものである。途上国の交通政策のあり様を巨視的にとらえ、公共交通政策を進める上での競争相手が技術革新であることを示した点が、実証的な研究であると評価されたことが授賞理由であると考えられる。
 
  • 土木学会地球環境委員会 平成23年度地球環境優秀講演賞
受賞者 加藤 博和 准教授、山本 充洋(M2, 担当教員・加藤博和)、伊藤 圭(D1, 担当教員・加藤博和)
受賞日 2011年9月16日
論文名 将来の車両・エネルギー技術進歩が運輸部門CO2排出量に与える影響の評価
今回の受賞について一言
  研究成果をこのような形で認めて頂き、大変光栄です。ご指導頂きました先生方、研究室の皆様に心より感謝いたします。今回の受賞を糧に、更に気を引き締めて研究に取り組む所存です。
受賞理由
  第18回地球環境シンポジウムにおいて発表した論文が、土木・環境工学における学術・技術の進歩発展に寄与し、独創性と将来性に富むと認められたため。
 
  • 土木学会地球環境委員会 平成23年度地球環境論文賞
受賞者 山口 工(D3, 担当教員:竹内恒夫)、竹内 恒夫 教授
受賞日 2011年9月16日
論文名 バイオガス回収施設の費用対効果と事業実施に伴うCO2削減効果に関する研究
今回の受賞について一言
  今回提出予定の博士論文の骨子となる原著論文であり、土木学会がそれを評価していただいたことに感謝しております。
受賞理由
  現在、ほとんどの廃棄物系バイオマスは焼却処分されていますが、3.11の北関東大震災以降、省エネルギーが見直され、また、全国会で採択された「再生可能エネルギーの全量買い取り制度」にいち早く言及し、廃棄物からバイオガスを回収し、有効に莉活用することの重要性が再認識されたことにあると思います。また、バイオガスは新エネルギーの中でも唯一燃焼して利用できる性質を持ち、LCAを評価した場合でも、他の新エネルギーよりも効率がよく、今後、実現性の高い技術と評価されたものと考えております。
 
  • 日本地質学会第118年学術大会・優秀ポスター賞
受賞者 ウォリス・サイモン教授、森 宏(D2, 担当教員:ウォリス・サイモン)
受賞日 2011年9月11日
題目 四国中央部・三波川帯の大規模褶曲
今回の受賞について一言
  このような賞を頂くことができ、大変嬉しく思います。今後もさらに精進して研究に励んで行きたいと思います。
受賞理由
  四国中央部・三波川帯,汗見川地域において、詳細な野外調査および記載・解析を行い、同地域における大規模褶曲構造の存在を提示するとともに、四国中央部全体の地質構造も一連の大規模褶曲によって説明可能であることを3D図を作成して表現したことが評価されたため。
 
  • 日本鉱物科学会2011年年会ポスター研究発表最優秀賞
受賞者 纐纈 佑衣(D2, 担当教員・榎並正樹)
受賞日 2011年9月10日
題目 石英ラマン圧力計の較正に向けたざくろ石斑状変晶の高圧焼なまし実験
今回の受賞について一言
  今回の発表は、博士課程後期になってから取り組み始めた成果であり、このような形で評価していただけて大変うれしく思います。指導してくださった先生方や、コメントをくれた研究室の皆さんに感謝します。発表では専門的な質問が多く、アドバイスも沢山いただけたので、大変実りある経験ができました。今後は、これらのアドバイスを基に、この研究がさらに良いものになるよう努力していきたいと思います。
受賞理由
  高圧合成実験によって石英ラマン圧力計の較正をおこない実用化したこと、および同圧力計を天然の岩石に適用し高圧変成帯内の変成圧力構造を議論した点が評価されたため。
 
  • 9th International Eclogite Conference Best Student Presentation
受賞者 纐纈 佑衣 (D2, 担当教員:榎並正樹)
受賞日 2011年8月9日
題目 High-pressure annealing experiments on quartz inclusion in garnet: Calibration of quartz Raman barometer
今回の受賞について一言
  国際会議で自分の研究を評価してもらえて大変光栄です。指導してくださった先生方,発表練習に付き合ってくれた研究室の皆さんに心から感謝します。今後もさらに精進して研究に励みたいと思います.
受賞理由
  9th International Eclogite Conference学生のポスター発表の中で最も優秀であったため受賞となった。
 
  • International Conference on Sustainable Animal Agriculture for Developing Countries 2011 Young Scientist Award
受賞者 白井 正樹 (D2, 担当教員:依田 憲)
受賞日 2011年7月26日
題目 Recording movement pattern of cattle by GPS data loggers in Lao People's Democratic Republic
今回の受賞について一言
  本研究は名古屋大学グローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」の一環として行われました。そこで得られた成果がこのような形で評価され、大変嬉しくまた光栄に思います。
受賞理由
  本研究では、ラオス中部で昼夜放牧されるウシの行動をGPSデータロガーを用いて計測し、放牧方法とその持続性について検討を行ったものである。先進国では、放牧管理などの目的でGPSなどを用いた家畜の行動記録は一般的であるが、発展途上国ではほとんど行われていない。これまで生産性の向上について強く議論されてきた発展途上国の家畜管理において、持続的な放牧に注目して議論を行ったことが受賞につながったと考える。
 
  • 第65回セメント技術大会優秀講演者賞
受賞者 寺本 篤史 (D3, 担当教員:丸山一平)
受賞日 2011年7月7日
講演名 各種ポルトランドセメントの若材齢におけるセメント硬化体の体積変化
今回の受賞について一言
  本研究がマスコンクリートのひび割れ制御技術の向上の一助となるよう,今後も研究を進めていきたいです。
受賞理由
  これまで指摘されていた温度ひび割れの要因-ヤング係数の経時変化,自己収縮ひずみ‐以外にも,線膨張係数の経時変化が温度ひび割れリスクになりうることを示し,さらに使用するセメント種類によってそのひび割れリスクが異なることを指摘した点が評価され,優秀講演者賞に結びつきました。
 
  • 日本地球惑星科学連合 固体地球科学セクション第1回学生優秀発表賞
受賞者 西井 彩 (M2, 担当教員:Simon Wallis)
受賞日 2011年6月10日
題目 西南日本三波川帯の全弧マントルウェッジにおける Antigorite CPOパターン
今回の受賞について一言
  このような賞をいただくことができ、大変嬉しく思います。今回このような形で発表できたこと、評価していただけたことは、指導してくださった先生や、研究室の皆様、発表で議論させていただいた方々、そして周りの方々のおかげだと思っています。ありがとうございました。
受賞理由
  プレート収束域のウェッジマントルでの地震波速度異方性の原因と考えられるアンチゴライトの結晶軸定向配列について、形成条件制約への例を提示し、実際のプレート収束域における地震波速度異方性への寄与を議論したことが評価された。
 
  • 平成23年度 日仏海洋学会論文賞
受賞者 Andreas A. Hutahaean (2010年修了生、担当教員:石坂丞二)
受賞日 2011年6月18日
題目 Development of Algorithms for Estimating the Seasonal Nitrate Profiles in the Upper Water Column of The Sagami Bay, Japan
 
 
  • 第65回日本セラミックス協会学術賞
受賞者 日比野 高士 教授
受賞日 2011年6月3日
題目 固体イオニクス材料の設計とエネルギー・環境技術への応用
受賞理由
  受賞者は多年にわたり新規固体電解質と機能性電極触媒の開発、及びこれらの機能を組み合わせることによる高エネルギー変換、低環境負荷、並びに燃料代替化技術への応用展開を行ってきた。これらの研究業績が高く評価され、受賞に至った。
 
  • 平成23年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
受賞者 桂木 洋光 准教授
受賞日 2011年4月20日
題目 衝突現象の基礎物理に関する研究
今回の受賞について一言
  地道な基礎研究を評価して頂き大変光栄に感じております.これまでご指導・ご支援頂きました皆様に深く感謝し,今後もより一層の研鑽を積み重ねたいと思っております.
受賞理由
 衝突現象は惑星科学や材料工学等の様々な分野において重要な素過程でありながら,その基礎物理的知見はこれまで必ずしも十分ではなかった.
 氏は,固体・粉体・流体を対象とした衝突現象の系統的実験研究により,新規現象発見および基礎物理法則の解明を達成した.具体的には,水滴を粉体層に衝突させる実験において新たなタイプの衝突クレーター形状を多数発見し,新規研究領域を開拓した.また,固体弾と粉体層の衝突現象において長年未解決であった粉体衝突抵抗力の運動方程式問題を,新たに開発した高精度計測技術により解決した.
 本研究成果は,衝突物理過程の基礎的理解を深めるものであり,基礎物理や惑星科学現象の解析の他,防災技術や材料設計等へも指針を与え得るものと期待される.
 
  • 平成22年度 総長顕彰
受賞者 名チャリプロジェクトチーム
  木場 智弘(M2, 担当教員:涌田幸宏)
  則武 優子(M2, 担当教員:涌田幸宏)
  八木 俊信(M2, 担当教員:竹内恒夫)
受賞日 2011年3月25日
題目 名チャリプロジェクト
今回の受賞について一言
  これまでの私達の活動に素晴らしい評価をいただき、嬉しく思っております。今後は、このプロジェクトだけではなく、その他のプロジェクトが環境問題の解決に少しでも貢献できることを願っています。
受賞理由
  「名古屋大学学術憲章」の目指す人材像として、活動自体が極めて社会の貢献に資している団体として受賞されました。私たちが構想したアイディアを実現するために、名チャリプロジェクトでは、行政、民間、地域住民と協働して、多くの利用者に社会実験に参加してもらいました。地域の環境問題の解決に貢献できるような仕組みを実際に構築した活動であると、これまでの一連の取り組みが評価されたためです。
 
  • (財)永井科学技術財団 第28回永井学術賞
受賞者 日比野 高士 教授
受賞日 2011年3月25日
受賞理由
  同氏の研究は、無機材料化学と電気化学の分野において、高プロトン導電性電解質や高機能電極触媒を開発し、新エネルギー並びに低環境負荷技術へ応用展開することである。材料開発では、BaZrO3やSnP2O7系化合物が高いプロトン導電率を発揮することを見出した。燃料電池では、燃料と空気の混合ガス中で発電できる新規な手法を考案し、単室燃料電池として世界に広く認知されるまでに至った。排ガスセンサでは、ppmレベルの炭化水素、NOx、または浮遊粒子状物質に対して高感度・高選択性を有するセンサを開発した。排ガス浄化リアクタでは、ディーゼル排ガスのNOx分解を電気化学的に促進できることを提案した。さらに、代替燃料化技術では、活性酸素種の酸化力を電位制御することで、メタンから高付加価値な炭化水素やアルコールを高効率で合成することに成功した。以上のような業績を考えると、同氏が固体イオニクスの研究を発展させ、セラミックスの応用に新たな道を切り開いた意義は極めて大きいと判断される。
 
  • 愛知県若手研究者奨励事業 第5回わかしゃち奨励賞優秀賞
受賞者 高塚 真央(D2, 担当教員:大森博司)
受賞日 2011年2月28日
題目 太陽発電衛星のための新しい展開型構造の提案
受賞理由
  本研究は,太陽発電衛星のような大型宇宙構造物の輸送・建設の際に容易に収納・展開できる新しい展開型構造を提案すると共に,その展開挙動を理論的に検証するものである。太陽発電衛星とは,宇宙空間に巨大な太陽電池パネルを構築し,大気による吸収や気候・天候・日照時間に左右されないで太陽光発電を行なおうという構想である。本研究では,このような巨大な平面状構造物を,平面直交二方向に同時に収納・展開し,構造を安定化する方法を提案しており,特許を取得している(発明名称:二次元展開パネルユニット,特許第3971724号)。今回の賞では,産業や社会への応用や貢献につながる研究提案として評価された。