環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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  特筆すべき研究成果 −受賞編−
環境学研究科構成員の研究成果について、学会等で功績が認められ受賞したものを掲載しています。
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 2008年

丸印(社)土木学会平成20年度全国大会 第63回年次学術講演会優秀講演者賞
受賞者 柿市 拓巳 (M1)
受賞日 2008年12月10日
受賞理由
  本講演では,「T形継手の板曲げ疲労試験とウェブ貫通構造のS-N線図の推定」という題目であり,今後発生が予測される構造である横桁下フランジが主桁ウェブを貫通する構造に対する疲労強度を簡易な方法で推定している.その内容について,発表の方法や整理,工夫及び質疑応答に対する評価を得た.
 
丸印コロキウム構造形態の解析と創生優秀講演
 
受賞者 薫田 匡史 (M2)
受賞日 2008年12月18日
受賞理由
  本賞は「コロキウム構造形態の解析と創生」の講演者の中から,優れた発表を行った学生あるいは若い技術者に授与されるものである。本講演は「大型望遠鏡を支持する多目的最適設計」というものであり,望遠鏡支持構造物という複雑な性能が求められる構造物に対して,変形を抑えるのではなく理想形状を保持したまま変形するというホモロガス変形の概念を取り入れた新しい形態解析法を構築したことが高く評価された。
 
丸印日本質量分析学会同位体比部会 ポスター優秀賞
 
受賞者 加藤 大輔 (M2)
受賞日 2008年11月6日
受賞理由
  ポスター講演タイトル「地質試料のSr安定同位体分析」は、火成岩及び花崗岩構成鉱物においてSr安定同位体組成の変動が確認され、始めて火成岩のSr安定同位体変動に関する考察がなされている。今後の火成岩形成の議論における重要なトレーサーとなる可能性を示している。
 
丸印日本質量分析学会同位体比部会 口頭発表最優秀賞およびポスター最優秀賞
 
受賞者 奥村 文章(M2)
受賞日 2008年11月6日
受賞理由
  口頭発表:本研究は「組成・同位体比から見る隕石中不溶性有機物の衝撃による進化過程」というものであり、太陽系形成初期の物質進化に対する衝撃反応の寄与を、隕石中有機物を指標として化学的に検討したものである。
  ポスター発表:本研究は「衝撃分解反応を用いた隕石中不溶性有機物の構造的・同位体的特徴の解明」というものであり、衝撃分解反応が隕石中の有機物に対して与える影響を検討することで、複雑な有機物の構造推定のための一手法としての衝撃分解反応の有用性を示したものである。
 
丸印地域安全学会技術賞
 
受賞者 福和 伸夫(教授)
受賞日 2008年11月15日
今回の受賞について一言
  防災分野において、社会に役立つ具体的技術として評価され、第一回技術賞を受賞できたのは光栄です。
受賞理由
  「住民の地震対策を誘導する教材の開発と啓発・育成活動の実践」では、①災害被害軽減のための耐震化の推進、②住民の自発的な耐震化行動を誘導する意識啓発、③意識啓発のための良い教材作りと啓発の担い手作り、を目的として、耐震化を促進するための独創的な振動実験教材を多数開発すると共に、多面的な防災活動を通して、防災教育や防災意識啓発、防災の担い手の育成などに新しい世界を築き、多くの住民を具体的な防災行動に誘導してきた。この教材は国内外の大学、行政機構、博物館・科学館、市民団体、建設・住宅業界などで多用され、国内外における耐震教材のスタンダードとなりつつあり、学会誌や政府・自治体の広報誌・ホームページなどで数多く紹介されている。また、これらの教材を用いた大学教育の実践や講演会、国内外での防災イベントなどでの啓発機会は千回を超え、各地の耐震化推進に多大の貢献をしている。
 
丸印The 13th Congress of the Asian College of Psychosomatic Medicine & the 2008 Annual Meeting of the Korean Society of Stress Medicine, Poster Award
 
受賞者 大平 英樹(教授)
受賞日 2008年9月1日
受賞理由
  本研究は,ラットの脳室内にオキシトシンを投与することで,ストレス負荷による腸収縮を抑制する効果を発見したというものである。過敏性腸症候群などのストレス性の消化器疾患の理解と治療に貢献することが大であるとして評価された。
 
丸印日本地質学会論文賞
 
受賞者 竹内 誠(准教授)、河合政岐(日本工営(株))、野田 篤((独)産業技術総合研究所)、杉本憲彦(豊田市役所)、横田秀晴(2008年満了、(独)日本原子力研究開発機構)、小嶋 智(岐阜大学)、大野研也(国際石油開発帝石(株))、丹羽正和((独)日本原子力開発機構)、大場穂高(名古屋市役所)
受賞日 2008年9月20日
受賞理由
  本賞は日本地質学会の関係誌である「地質学雑誌」と「The Island Arc」に過去3年間に掲載された論文の内,優れた論文発表者に授与されるものである.受賞論文は,日本の地質発達史を考える上で重要な北アルプス地域に分布する飛騨外縁帯の地質を調査・研究したものである.複雑な地質で急峻な山岳地域を綿密に調査し,その成果を丁寧に取りまとめ,新しい地層の位置付けや地質構造を提示し,従来の学説に疑問を投げかける議論を展開している.これらの成果は完成度が高くかつ学術的意義がが大きいことから,日本地質学会論文賞にふさわしいものとされた.
 
丸印日本地質学会賞
 
受賞者 榎並 正樹(教授)
受賞日 2008年9月20日
受賞理由
  受賞者は,造岩鉱物の詳細な共生関係と化学組成に立脚した高圧・超高圧変成岩の圧力-温度(P-T)経路を解析する手法を用いて,日本のみならず世界の重要な変成帯を研究し,変成帯のテクトニクス解析に多大な貢献をした.
  また,アメリカ鉱物学会の Reviews in Mineralogy & Geochemistry “Epidote volume”の共同執筆をはじめとして,国際誌に多くの研究成果を公表しているばかりでなく,地質学雑誌やIsland Arcにも多数の論文を発表し,地質学論集 no. 49の「21世紀に向けての岩石学の展望- I. 高圧変成帯を中心として-」などの執筆を手がけると同時に,岩石専門部会長や地質学雑誌編集委員などを歴任し,本学会ホームページの執筆や更新に携わり,日本地質学会の活動にも大きく貢献している.
  このように,受賞者は地質学において多大な功績・実績があり,日本地質学会賞に値するものである(受賞理由書より抜粋).
 
丸印Raman Touch Award
 
受賞者 水上 知行(金沢大学・助教、H20/03まで本学PD)、榎並 正樹(教授)
受賞日 2008年9月4日
受賞理由
  受賞者は,岩石学・鉱物学の分野において顕微ラマン分光装置を使用した幅広い研究を行っており,地球惑星科学領域の研究における同装置の新たな適用方法を提唱した.本年が,ラマン効果発見から80年目にあたるのを記念して,Raman Touch Awardを創設・授与する.
 
丸印第62回セメント技術大会優秀講演者賞
 
受賞者 寺本 篤史 (M2)
受賞日 2008年7月15日
受賞理由
  本講演は「超高強度セメントペーストの自己収縮進行速度に及ぼす養生温度の影響」というものであり,今後利用拡大が期待されている超高強度コンクリートの有する自己収縮が,養生温度に依存性があり,従来考えていたのと逆に冬場の施工時の方がひび割れ危険性が高くなる点について,精緻な実験に基づき定量的に明らかにした点が高く評価された。
 
丸印新潟県柏崎市長からの感謝状
 
受賞者 災害対策室
受賞日 2008年7月1日
受賞理由
  災害対策室では、2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震の発生翌日より柏崎市に入り、柏崎市災害対策本部が行ってきた活動へ専門的知見から災害対応支援を行ってきました。特に、被災者への「り災証明発行業務」について、公平かつ効率的にり災証明書を発行するための業務フローの提案およびマニュアル作成、り災証明発行場所のレイアウト設計などを行い、被災自治体の効果的な災害対応の実現に大きく貢献しました。
今回の受賞について一言
  日本赤十字、JR東日本、東北電力、イオン、ローソンとならんでの感謝状贈呈でたいへん名誉なことだと思っております。また、大学の知の提供、大学の行政・被災者への地域貢献という意味でも、その活動が相手側に認められたことにもなりたいへんうれしく思っております。
 
丸印第54回構造工学シンポジウム論文賞
 
受賞者 石川 敏之 (助教)
受賞日 2008年4月30日
受賞理由
  構造工学シンポジウム論文賞は,構造工学論文集に掲載され,かつ構造工学シンポジウムにおいて講演を行った論文のうち,構造工学における学術,技術の進歩発展に寄与し,独創性と将来性に富むと認められた評価の高い論文に授与されるものであり,2008年4月25日・26日に大阪大学コンベンションセンターにて開催された第54回構造工学シンポジウムで発表された114編の論文から,5編の論文・著者に対して「構造工学シンポジウム論文賞」が授与され,その中の1編に「CFRP 板付着端近傍への低弾性接着剤の使用によるはく離せん断応力の低減,著者:石川敏之,大倉一郎,西田貴裕,横田季彦,斉藤誠」が選ばれた.
 
丸印日本建築学会教育賞
 
受賞者 福和伸夫(教授)
受賞日 2008年5月30日
受賞理由
  「耐震化推進と耐震教育改善のための教材開発と啓発・教育活動の実践」では、建築耐震教育のための独創的な振動実験教材を多数開発し耐震教育の新しい世界を築くと共に、一般市民の耐震化啓発のための様々な教材を開発し、わが国の耐震構造教育と耐震化促進に多くの貢献をした。この教材は国内外の大学、行政機構、博物館・科学館、市民団体、建設・住宅業界などで多用され、国内外における耐震教材のスタンダードとなりつつあり、学会誌や政府・自治体の広報誌・ホームページなどで数多く紹介されている。また、これらの教材を用いた大学教育の実践や講演会、国内外での防災イベントなどでの啓発機会は千回を超え、各地での耐震教育や、耐震化推進に多大の貢献をしている。
 
丸印日本感情心理学会 第16回大会優秀発表賞
 
受賞者 大平 英樹(教授)、松永 昌宏、
    村上 裕樹(D3)
受賞日 2008年5月18日
受賞理由
  本研究はセロトニン・トランスポーターという分子の遺伝子における正常範囲の個人差である多型が,ヒトの感情反応,および感情制御能力の個人差を説明しうることを示した。この結果は,感情に関係する人格の一部が遺伝的に決定されていることを示すものであり,人間の理解を促進して,心理学に大きな貢献を成すものである。
 
丸印日本色彩学会第12回色彩学論文奨励賞
 
受賞者 高橋 晋也(准教授)
受賞日 2008年5月18日
受賞理由
  独創性と有用性に富み色彩学における将来性を豊かに示す原著論文を発表したことによる
 

楯
丸印2007年度 日本建築学会 東海賞
 
受賞者 陳 商U(D2)
受賞日 2008年2月16日
受賞理由など
  本研究は音波照射という従来にない斬新なアイディアに基づく膜張力測定装置の測定に及ぼす付加空気質量の影響を解析的・実験的に評価し、測定精度の向上に寄与した点が高く評価できる。社会的ストックとしての膜構造物の維持管理向上への発展が期待されるので、日本建築学会東海賞にふさわしいと判断した。

 
丸印World Young Ceramist Meeting 2008 優秀講演賞
 
受賞者 許 弼源 (環境学研究科・D3)
受賞日 2008年2月6日
受賞理由など
  平成20年1月に開催された第46回セラミックス基礎科学討論会の国際セッション(英語口頭発表)では、35歳以下の優秀な発表者に対する「World Young Ceramist Meeting 2008」講演賞が授与された。そこで、発表した研究論文「Intermediate-Temperature Fuel Cells Using a Proton-Conducting Sn0.9In0.1P2O7 Electrolyte」は、燃料電池における高性能電極材料の開発を行ったもので、研究内容・プレゼンともに優れた評価を得た。

 
丸印電気化学会東海支部若手研究者特別賞
 
受賞者 矢野 正也(環境学研究科・D2)
受賞日 2008年2月6日
受賞理由など
  平成19年11月、第38回中部科学関係学協会支部連合秋季大会で発表された「炭化水素、エタノールまたはDMEを使用した単室型SOFC」に対する受賞である。本研究発表において、燃料極を改善することにより、ジメチルエーテル(DME)やエタノールを燃料に使用した燃料電池の出力特性を大きく向上させることに成功したことを報告した。本受賞は出力特性の向上に対する研究内容が評価されたものである。

 
丸印電気化学会ポスター賞
 
受賞者 長尾征洋(環境学研究科・助教)、許弼源、伊藤健一、藤原慶祐、日比野高士
受賞日 2008年3月30日
受賞理由など
  ポスター講演タイトル「中温作動燃料電池の燃料多様性に関する研究」は,中温で作動する燃料電池のアドバンテージである,水素以外の燃料を使用する燃料電池の報告を行ったものであり,今後の燃料電池の新展開として一つの可能性を示したものである。

 
丸印日本地理学会賞特別賞
受賞者 海津 正倫 (環境学研究科・教授)
受賞日 2008年3月29日
 
受賞理由など
  日本で初めて全国を網羅した地形誌である『日本の地形 全7巻』の企画・完成に尽力し,日本の国土・自然環境を形成する地形の成り立ちを、地形の形成史に重点を置いて、地域ごとに詳細にまとめたことに対して、他の編集委員と共に日本地理学会賞(特別賞)を授与された。