環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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  特筆すべき研究成果 −受賞編−
環境学研究科構成員の研究成果について、学会等で功績が認められ受賞したものを掲載しています。
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 2009年

  • (社)日本膜構造協会 論文賞
受賞者 陳 商U (日本学術振興会特別研究員PD、受入教員:大森博司)
受賞日 2009年5月29日
論文名 音波を用いた膜張力測定装置の実用化に関する一連の研究
今回の受賞について一言
  膜構造物を覆う膜という建築材料は、その部分に引っ張る力が入ってから風や雪などの外乱に耐えることができ、構造物本来の役割を果たすことができます。このような膜構造物は膜面の張力を維持・管理することが、健全あるいは安全な構造物へつながるのですが、今まで張力を簡易かつ正確に測定できる装置はなく、熟練した技術者の勘や経験に頼って来たのが実状です。受賞した論文はこの分野に科学的で実用的なツールを提供したものであります。今回、名誉ある膜構造論文賞を受賞し、大変光栄に思っており、この場を借りて、研究を支えてくれた大森博司先生を始め、(株)TTDCの松原宏博士、(株)大成建設の蜂須賀聖力氏、そして、(株)太陽工業の関係者様に深く感謝の意を表したいです。
受賞理由
  本賞は、膜構造の発展に大きく寄与された研究論文を選考し表彰するものであります。受賞論文「音波を用いた膜張力測定装置の実用化に関する一連の研究」は、膜構造の導入張力の大きさを、現場で簡易かつ正確に計測するための装置の開発を行ったもので、膜構造の発展に大きく寄与された極めて優れた論文として認められ、表彰に至りました。
 
  • 2009年日本建築学会大会シェル・空間構造部門優秀発表賞
受賞者 前根 文子(M1、担当教員:大森博司)
受賞日 2009年12月3日
論文名 形状・厚さ・位相の同時最適化による自由曲面シェル構造の形態創生に関する研究―実構造物への適用―
今回の受賞について一言
  本研究を御指導,御援助くださった多くの方々,特に大森博司教授,木村俊明先輩,研究室のみなさまに感謝いたします。今後も勉学に励みたいと思います。
受賞理由
  2009年度日本建築学会大会シェル・空間構造部門における発表「形状・厚さ・位相の同時最適化による自由曲面シェル構造の形態創生に関する研究―実構造物への適用―」が優秀な発表と認められたため。
 
  • 2009年日本建築学会大会 シェル・空間構造部門優秀発表賞
受賞者 山崎 康太 (M2、担当教員:大森博司)
受賞日 2009年12月3日
論文名 空間骨組構造物における冗長性評価手法に関する研究
今回の受賞について一言
  本研究を進めるにあたり,指導教員である大森博司教授,並びに(株)飯島建築事務所に入社された船橋健吾氏からの多大なご支援・ご協力を賜りました。この場を借りて深く感謝いたします。
受賞理由
  2009年日本建築学会大会において発表された論文「空間骨組構造物における冗長性評価手法に関する研究」が,シェル・空間構造部門において優秀な講演として認められたため。
 
  • 環境効率アワード2009 奨励賞(普及促進部門)
受賞者 加藤博和研究室
受賞日 2009年12月11日
題目 交通システムにおける環境効率指標と交通エコレポートの提案
今回の受賞について一言
  日本環境効率フォーラム主催(経済産業省後援)の環境効率アワードは「環境負荷を削減させながら、社会経済活動の向上に日々取り組む企業の活動、またその活動を通じて開発された製品・サービス」を表彰するものです。そのため、過去4度の表彰はすべて企業あるいは研究所が受けており、大学の研究室としては当研究室が初受賞となります。交通システムという公共サービスに環境効率指標を導入する手法を開発するとともに、その普及に努めている点、および、研究成果を実社会の環境対応策に反映する取り組みを行っている点を高く評価していただきました。  この受賞を励みとし、今後も交通システムに関する環境情報のより分かりやすい提示と環境効率のさらなる普及に向けて、研究室一同、今まで以上に研究に取り組んでいく所存です。
受賞理由
  道路や鉄道といった交通システムが提供するサービスを環境性能の観点から定量的に評価する方法として、サービスレベルを環境負荷で除した値である「サービス環境効率」指標を定義し、サービスレベルとして輸送力と速度を用いて定式化したことが対象となりました。通常の製品とは扱いが大きく異なる交通システムについて、環境面からの改善検討や代替案比較の方法を提案している点が評価されました。特に、異なる輸送機関についてライフサイクルアセスメント(LCA)を試み、その結果を環境効率指標で表現して代替案比較を行うことを可能とした点が、環境効率指標の望ましい活用法として評価されました。また、LCAに基づく環境負荷・環境効率の推計結果、および推計に用いた仮定を意思決定者に対して分かりやすく示す「交通エコレポート」のフォーマットを作成し、パンフレットやホームページとして公開していることが、環境効率の普及・認知度の向上に貢献しているとして、普及促進部門での受賞となりました。
 
  • The International Forum on Urbanism (IFOU) Best Paper Award
受賞者 麦 賢敏 (日本学術振興会外国人特別研究員、受入教員:林 良嗣)
受賞日 2009年11月28日
題目 Uncertainty Gap between Land Use Planning Decision Making and Implementation- Analysis of the Greenbelt policies of Beijing, China
受賞理由
  The 4th Conference of International Forum on Urbanism において、”New Approaches of Urban Governance”部門における最優秀論文として評価された。
 
  • (社)環境情報科学センター 第23回環境研究発表会優秀ポスター賞(学術委員会委員長賞)
受賞者 奥岡 桂次郎 (M2、担当教員:白川博章)
受賞日 2009年11月30日
題目 都市の空間構造と二酸化炭素排出構造の関係に関する研究
受賞理由
  「都市の空間構造と二酸化炭素排出構造の関係に関する研究」(著者:奥岡桂次郎, 大西暁生, 高島健志, 平野勇二郎, 白川博章, 谷川寛樹, 井村秀文)の成果を環境情報科学ポスターセッション学生の部において発表し,学術委員長賞に値すると評価された。
 
  • 第3回 日本耐震グランプリ
受賞者 建築学系構造系教員 (愛知建築地震災害軽減システム研究協議会)
受賞日 2009年11月16日
今回の受賞について一言
  南海トラフでの巨大地震を前に建築物の耐震化は東海地域の最大の課題の一つである。耐震化には4つのハードルがある。耐震化を進める仕組み作り、耐震化促進のための経済的支援、低コストで効果的な耐震化工法の開発、そして住民の耐震化の意識啓発である。減災協議会は名古屋大学の発案で、3国立大学法人と愛知県、名古屋市、民間の業界団体が一致協力して4つの課題を克服しようとした地域ぐるみの初めての活動である。このような形で大学での研究成果を社会に還元し、災害被害軽減に資することで抜本的な災害被害軽減を果たすことを期待している。
受賞理由
  環境学研究科建築学系の建築構造関係教員は、名古屋工業大学、豊橋技術科学大学の構造系教員と共に耐震化のための連携研究を平成17年度より文部科学省特別教育研究経費により実施をしてきた。この事業では,建築物の低コスト耐震化工法の開発を初めとする減災に関する様々な取り組みを,3国立大学法人,愛知県・名古屋市の自治体,さらに業界団体と連携して進めている。産学官のパートナーシップにより地域社会と連携し,地域の防災に寄与している全国でも初めての事例であり、連携を強化するため「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会(減災協)」を設立し,耐震化促進のための多面的な施策立案・啓発活動も行っている。南海トラフでの巨大地震に対する地域ぐるみでの市民の備えの活動を産官学で支えることで、愛知県は全国有数の耐震化先進地域となっており、この活動に対して第3回日本耐震グランプリが与えられた。
 
  • 鋼構造協会第17回鋼構造シンポジウム 2009アカデミーセッション優秀発表賞
受賞者 柿市 拓巳 (M2, 担当教員:山田健太郎)
受賞日 2009年11月19日
題目 鋼床版箱桁橋の垂直補剛材直上き裂へのICR処理の施工試験
受賞理由
  本研究発表は,「鋼床版箱桁橋の垂直補剛材直上き裂へのICR処理の施工試験」という題目であり,実橋梁に多く発生している疲労き裂の補修方法として,新しく開発したICR処理を用い,その適用性をひずみ測定と有限要素解析により明らかにした.その研究目的から結果に至るまでの内容が非常に良くまとまっており,かつ,発表の組み立てが非常にわかりやすかったことなどが高く評価された.
 
  • 国土交通省 新道路技術会議 優秀技術研究開発賞
受賞者 森川 高行 教授
受賞日 2009年10月30日
題目 駐車デポジット制度による受容性と柔軟性の高い都心部自動車流入マネジメント施策の研究と実証
受賞理由
   本研究開発は、都心部の交通環境を改善するため、ITSを活用して「入域賦課金」と「駐車政策」を組み合わせた、日本型ロードプライシング「駐車デポジットシステム(PDS)」を開発することを目的としている。駐車デポジットシステムという他国にも例のないユニークなコンセプトの可能性を大きく前進させていることから、研究目的は達成され、十分な研究成果があったと評価する。
 
  • 日本地質学会第116年学術大会優秀ポスター賞
受賞者 森 宏 (M2, 担当教員:Simon Wallis)、Simon Wallis 准教授
受賞日 2009年9月4日
題目 三波川帯・汗見川地域の大規模褶曲
今回の受賞について一言
   地道な作業であるフィールドワークを評価していただき,大変うれしく光栄に思っております.
受賞理由
   四国中央部の三波川帯,汗見川地域において,詳細な野外調査および記載・解析を行い,同地域における大規模褶曲構造の存在を提示したことが評価された.
 
  • 2009年 災害情報学会廣井賞(社会的功績分野)
受賞者 マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会
  福和 伸夫 教授、 山岡 耕春 教授、 鈴木 康弘 教授
受賞日 2009年10月25日
題目 マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会
今回の受賞について一言
  福和・山岡・鈴木の3教員が声かけをして、2001年4月よりはじめたマスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会(NSL=Network for Saving Lives)は、環境学研究科がすすめている安全安心プロジェクトと相互補完をなすもので、大学教員と、テレビ・新聞・通信メディア、行政、市民・ボランティア、防災技術者とが連携しつつ、地域の災害軽減のために協働する場となってきた。この会は、組織の色を出すことなく、個々人の協働を図った点で日本でも初めての試みで、サイエンスコミュニケーションの範となっている。最近ではNSLを手本に各地で同様の試みが始まりつつある。受賞対象者は、このNSLに参加する全ての者である。今後、真の災害被害軽減のため、息長くこの活動を続けていきたいと考えている。
受賞理由
  中京圏の報道関係者、研究者、防災行政担当者らが災害時の適切な情報発信を目指して結集した、「マスメディアと研究者のための地震災害に関する懇話会(Network for Saving Lives)」は、定期的な勉強会を通じて互いの信頼関係を築き、災害情報全般に対するよりよい理解と円滑なコミュニケーションづくりを進めてきた。そして、そこで培われた組織を超えた協力関係は、先進的な防災情報共有プラットフォームの実現にもつながるなど、災害情報分野での顕著な功績であると認められる。 なお、懇話会の構成員は、東海地方および周辺の報道機関の記者、行政の防災担当者、大学の地震科学関連の研究者。NSLは、報道関係者・防災行政担当者・大学研究者が、地震をはじめとする自然災害軽減のための知識や問題意識を平時から共有し、災害発生前および発生後に適切な情報発信が行えるようにすることが重要であり、そのためのネットワークを日頃から作ることを目的に、2001年4月、名古屋において設立された。現在までに66回を数える例会(勉強会)をはじめ、4回の現地視察合宿や5回の新人1日勉強会を続けている。
 
  • 社団法人 環境科学会学会賞
受賞者 井村 秀文 教授
受賞日 2009年9月10日
受賞理由
  選評:「同氏は、環境システム工学を専門とし、都市の資源・エネルギー消費と環境負荷に関する研究や中国の環境問題を扱う研究を一貫して行ってきた。環境システム工学をベースとした環境負荷のLCA(ライフサイクルアセスメント)やシステム分析だけでなく、環境経済分析や環境資源勘定を取り入れ、経済活動と自然(環境、資源)の両者を1つのシステムとして捉えた、学際的、かつ幅広い視点に立った研究を継続的に取り組み、その業績は多数の原著論文として発表されている。特に、アジアにおける経済発展と環境問題の研究について、多数の優れた業績を残している。  今後ますます重要性が高まるアジアでの環境と経済の問題を先駆的に実施してきたことに加えて、学の融合によって環境学の構築を目指すという点で、環境科学研究の発展に大きな貢献をしたものとして評価される。加えて、環境科学会の運営においても、会の発展を支えてこられた。このような同氏の業績は、環境科学会学会賞にふさわしいものと評価できる。
 
  • 第20回廃棄物資源循環学会研究発表会 優秀ポスター
受賞者 青山 ちひろ (M2) (担当教員:高野雅夫)
受賞日 2009年9月18日
発表名 ショッピングセンターから排出される乾燥食品残さを肥料に用いたサラダナの養液栽培法の開発
今回の受賞について一言
  この技術自体は誰でもできるもので、そこがすごいところでもあります。私にこのような研究をする機会を与えていただいたことに感謝しています。また、私たちの研究グループの成果がアカデミックな場でも評価されたということが嬉しく思います。先入観なしに見てもらえた気がします。「(研究室の)皆〜、やったよ〜、私達がやっていることはもっと自信もっていいんだよ!」と言いたくなるような感じです。今回の受賞を受けて、これからもがんばっていきたいと思います。
受賞理由
   本研究では食品残さを堆肥化の過程を経ずに利用することにより、残さの持つ窒素成分を失うことなく、窒素肥料として高効率に利用した点が評価されたものと思います。また本研究では、作物の栽培には養液栽培を用いているため、農地だけでなく、都市部でも食品残さを用いて作物の栽培を行える点が評価されたものと思います。
 
  • 日本惑星科学会 最優秀発表賞
受賞者 保井 みなみ (D2) (担当教員:荒川政彦)
受賞日 2009年9月29日
論文名 氷シリカ混合物の流動則に対する空隙の効果:氷衛星の地形緩和への応用
今回の受賞について一言
  4年間の地道な研究の成果がこのような形となって認めて頂きまして大変に嬉しく思います。
受賞理由
  本研究発表は、研究目的からその結果及び応用に至るまで内容が非常に良くまとまっていた。特に口頭発表の組み立ては非常に模範的であり完成度が高かった。発表者は、これまで行ってきた氷・シリカ混合物の変形実験データを詳細に解析し、シリカ含有率・空隙率・温度を考慮した流動則を初めて導き出した点が評価された。さらにその結果を氷衛星の地形緩和に応用するため理論的考察を行い、氷衛星の形状変化に関する具体的な応用を与えた点でも高く評価された。
 
  • Excellent Presentation Award
受賞者 鈴木 千賀 (D3 日本学術振興会特別研究員DC2)(担当教員:竹内恒夫)、 竹内 恒夫 教授
受賞日 2009年9月16日
題目 Environmental measurement skills by red tide index model toward the control of the sea phenomenon accelerated by human activity
今回の受賞について一言
   科学、技術、政策の融合視点からなる新領域的研究が評価されたものと思われます。生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)パートナーシップ事業及び名古屋大学創立70周年(創基138周年)記念行事プレイベントでもあるこの様な権威ある国際会議において栄誉ある賞を授与頂きましたことに皆様への感謝を込めつつ深く御礼申し上げます。
受賞理由
  R’09 Twin World Congress(環境技術および資源マネジメント国際会議2009)にて、テーマ:「Environmental measurement skills by red tide index model toward the control of the sea phenomenon accelerated by human activity」のポスター及びそのプレゼンテーションが優秀なるものと認められたことによる。 
 
  • 日本建築学会優秀卒業論文賞
受賞者 五十嵐 豪 (M1) (担当教員:丸山一平)
受賞日 2009年8月26日
論文名 普通ポルトランドセメントを用いたセメント硬化体中の反応と物性に及ぼす温度履歴の影響に関する検討
今回の受賞について一言
  セメントの水和反応から,コンクリート構造物の諸性状を予測するシステム構築における基礎的研究であったが,従来になかった温度履歴という実構造物の状況を反映した点について分析・研究した点と,最新の手法を用いて検討した点が評価されたものと思います。
受賞理由
  選評:「マスコンクリート部材中を模擬した温度履歴を与えたセメント硬化体の諸物性について網羅的に実験を行い,セメントの水和反応が及ぼす影響について定量的に評価した研究で,従来から知られている減少のメカニズムを新しい実験,解析方法を適用した研究と位置づけられる。既往の研究がよく調べられており,それらの中で,本研究の意義,目的が明確に位置づけられている。モデルを用いた考察は論理的で妥当性の高い内容となっている。成果の性能設計への適用を意識している点で発展性がみられるが,得られた知見の具体的な活用方法に関する記述があると,よりよいと思われた。」
 
  • JCOMM デザイン賞(名チャリマップおよび名チャリVI)
受賞者 名チャリプロジェクトチーム(M2 牧野暁世,D1 足立典子,D1 山下裕介,M2 石井裕貴,M2 Evan Gach,M2 田口祐介,M2 佟 瑶,M2 青木宏行) (担当教員:竹内恒夫)
受賞日 2009年5月22日
今回の受賞について一言
  「名チャリ」とは、名古屋市内で撤去された放置自転車を再使用したコミュニティサイクルの愛称です。 名チャリマップおよび名チャリVI(ヴィジュアルアイデンティティ:ロゴマーク、映像、コンセプトイラスト、概要版など)は名チャリの周知と名チャリが持つ理念の理解を市民に促すため、名チャリマップは名チャリの利便性向上や適正利用の促進を目的として作成しました。これら一連の制作物は、公共交通としてあるべき「信頼」、「安心」といったイメージを視覚化するとともに、名チャリブランド構築の第一歩だと評価されたために受賞に至ったのだと考えられます。今後も取り組みを継続し、名チャリが将来の公共交通となるとともに、地域への愛着を形成できるような、まちのシンボルとなることを願っています。
受賞理由
  ネットワーク型のレンタサイクルの認知度を高め、利用促進を図るため、自転車マップ、チラシ、ポスターなど多様なツールに、統一されたロゴマーク、デザインが使用されており、「ブランディング」に熱心に取り組む姿勢が高く評価されました。また、新しいロゴマーク・関連イラストの意匠性についても高く評価され、JCOMMデザイン賞に選定されました。
 
  • 日本地質学会小澤儀明賞
受賞者 須藤 斎 助教
受賞日 2009年9月4日
受賞理由
  「野外地質調査に基づく珪藻化石生層序を用いた新生界の地質学的研究」および「海生珪藻キートケロス属の休眠胞子化石生層序を用いた古海洋学的研究」の成果
 
  • セメント技術大会優秀講演者賞
受賞者 寺本 篤史 (D1) (担当教員:丸山一平)
受賞日 2009年7月27日
講演名 高温履歴を受ける高炉セメントの自己収縮に関する研究
今回の受賞について一言
  本研究は,高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートで,特にマスコンクリートの場合にひび割れしやすい理由が,自己収縮によるものではなく,線膨張係数の時間依存性変化によるものであるとの仮説を実験的に検証したものであり,その点が高く評価されたものと考えられます。
受賞理由
  第63回セメント技術大会における講演「高温履歴を受ける高炉セメントの自己収縮に関する研究」が審査の結果優秀なるものと認められたため。
 
  • 第31回コンクリート工学講演会年次論文奨励賞
受賞者 丸山 一平 准教授
受賞日 2009年7月10日
論文名 壁状マスコンクリート部材中の簡易温度ひび割れ幅評価式の提案
今回の受賞について一言
   本論文のもととなった実験は,1980年代に行われたものであり,当時,実験を実施されました皆様に御礼申し上げます。また,本論文の執筆にあたっては,その時の実験に関わられた佐藤良一先生,金津努博士をはじめ,日本コンクリート工学協会内に設置された「マスコンクリートの温度ひび割れ制御委員会(委員長 佐藤良一広島大学教授」の皆様に多くのご支援・ご指導をいただきました。心より御礼申し上げます。
受賞理由
   適用範囲は限定されるが,工学的利用価値の高い簡易なマスコンクリート部材のひび割れ幅予測式を提案した点が評価された。
 
  • 第31回コンクリート工学講演会年次論文奨励賞
受賞者 寺本 篤史 (D1) (担当教員:丸山一平)
受賞日 2009年7月10日
論文名 低水結合材比シリカフュームセメントペーストの自己収縮性状に関する研究
今回の受賞について一言
   独自に開発した,線膨張率・全ひずみ同時測定装置によって,今まで明らかにされなかった水和による温度履歴中の自己収縮挙動の温度依存性について着目した点が評価されたものと考えられます。関係各位に感謝いたします。
受賞理由
  本論文は,第31回コンクリート工学講演会で発表された論文「低水結合材比シリカフュームセメントペーストの自己収縮性状に関する研究」が優秀な講演として認められたものである。
 
  • 第31回コンクリート工学講演会年次論文奨励賞
受賞者 岸 直哉 (M2) (担当教員:丸山一平)
受賞日 2009年7月10日
論文名 セメント硬化体の熱伝導率に関する実験的研究
今回の受賞について一言
  セメント硬化体中の水分挙動を熱伝導率という指標で評価を試みた点が評価されたものと思います。関係各位に深く感謝いたします。
受賞理由
   本論文は,第31回コンクリート工学講演会で発表された論文「セメント硬化体の熱伝導率に関する実験的研究」が優秀な講演として認められたものである。
 
  • 財団法人前田記念工学振興財団 山田一宇賞
受賞者 陳 商煜 日本学術振興会特別研究員PD
受賞日 2009年6月5日
今回の受賞について一言
  今回、名誉ある前田記念工学振興財団の山田一宇賞を受賞し、4年半に掛けて取り組んだ研究が建築の一分野に少なくとも貢献できる研究として認められたことを大変光栄に思っております。この賞は決して私一人の力では頂けなかったもので、恩師である大森博司先生のご指導を始め、実験においては、今年名古屋大学環境学研究科を修了し、(株)トヨタテクニカルディベロップメント(TTDC)に入社した松原宏博士と(株)大成建設に入社した蜂須賀聖力氏のご協力、ならびに(株)太陽工業のご協力なくては到底不可能であったに違いありません。ここを借りて改めて感謝の意を表します。
受賞理由
  本賞は、独創性・新規性に富む優秀な博士学位論文を選考し表彰するものである。受賞論文は、膜構造物の維持管理、維持保全に際して不可欠となる導入膜張力の大きさを現場で簡易に計測するための装置の開発を目的とし、音波加振下での膜面の共振現象を用いる独創的な測定原理の提案を行い、精度の向上に努め、更に現場利用に向けて生じる種々の困難を理論と実験により実証的に解決するなど、きわめて新規性、独自性に富み、かつ、実用性に優れているので、山田一宇賞を受賞するにふさわしい内容を持っているものと判断された。
 
  • 2009年日本建築学会賞
受賞者 西澤 泰彦 准教授
受賞日 2009年5月29日
論文名 20世紀前半の東アジア地域における日本人建築家の活動に関する研究
今回の受賞について一言
  研究を始めてから『日本植民地建築論』の刊行まで四半世紀が過ぎました。この間、研究の視点や方法、資料調査や遺構調査などで多くの方々の指導、助言、協力があり、日々の生活での家族と友人の支えがありました。また、天安門事件、建物再生のための座り込み、内閣府参事官補佐と大学教官との併任、地元での手筒花火の打ち上げなど、普段の生活では得難い多くの経験がありました。今回の受賞は、これらすべてが積み重なった結果だと思います。これまでの研究に関わっていただいた多くの方々と家族や友人に感謝し、受賞の喜びを分かち合いたいと思います。そして、それらを本務である教育の現場に還元したいと思います。
 
  • 第56回産経児童出版文化賞 大賞
受賞者 須藤 斎 助教
受賞日 2009年5月5日
今回の受賞について一言
  小学生高学年から中学生の理科好きの子供たちを対象に執筆しました。受賞は本当に意外なことでしたが、この本を読んで「不思議だな」と思ったことを調べてみるという行為を子供たちが自発的にしてくれて、将来「微化石」というものを学んでみたいと思う子供が一人でも増えたら嬉しいと思います。
受賞理由
  小さな化石から地球の歴史を探るという研究の成果を分かりやすく紹介し,本賞の制定目的である次世代を担う子ども達に向けた優れた児童図書と高く評価された。
 
  • 社団法人空気調和・衛生工学会 振興賞技術振興賞
受賞者 尹 奎英 助教
受賞日 2009年5月27日
受賞理由
  建物の空調にかかわるエネルギー消費量は、建物全体の約40%を占める。このため、空調システムにおけるエネルギーマネージメントは、省エネルギー・省資源対策に有効な手段であるといえる。しかし、多くの建物は、空調システムのエネルギーマネージメントが十分行われているとは言いかたい。 
  今回、受賞となった環境配慮型庁舎の環境設備計画の解析・評価は、建物のエネルギーマネージメントの重要性を認識したうえで、効果的に行われた実施内容が高く評価されたものと考える。
 
  • 平成20年度土木学会論文奨励賞
受賞者 石川 敏之 助教
受賞日 2009年5月29日
論文名 CFRP板付着端近傍への低弾性接着剤の使用によるはく離せん断応力の低減
受賞理由
  土木学会論文奨励賞は,土木工学における学術・技術の進歩,発展に寄与し,独創性と将来性に富むものと認められた若手研究者に授与される賞です.この論文奨励賞に,構造分野として「CFRP板付着端近傍への低弾性接着剤の使用によるはく離せん断応力の低減,構造工学論文集Vol54A,pp.842-849,2008.」が選ばれました.この論文では,CFRP板が接着された鋼板に対して,CFRP板付着端近傍へ低弾性接着剤を使用することによって,CFRP板の端の接着剤に生じるせん断応力を最小にする低弾性接着剤の剛性とその塗布範囲ならびに鋼板の応力を所定の値まで低下させるCFRP板の最少付着長さを理論的に解明しています.さらに,CFRP板接着鋼板の引張試験により,低弾性接着剤の使用によってCFRP板がはく離するときの作用荷重が著しく向上することを検証しており,土木学会論文奨励賞に値すると認められました.
 
  • 社団法人日本化学会 優秀講演賞(学術)
受賞者 Zinchenko Anatoly 講師
受賞日 2009年4月13日
講演名 単一分子DNA金属化によりDNA―金属ナノ構造体の形成
受賞理由
  平成21年3月、日本化学会第89春季年会で発表した「単一分子DNA金属化によりDNA―金属ナノ構造体の形成」に対する受賞である。本講演では、天然高分子のDNAを鋳型として利用することにより、新たなナノ金属材料の創製へアプローチおよびDNA金属化に基づいたDNA構造分析法について講演をした。本受賞は、DNA高分子上の金属デホジット法による金属ナノ構造体(ナノワイヤー、等)の作製、DNA構造モニタリングへ応用等のDNA新機能開発の成功に対して評価を得た。
 
  • セメント協会論文賞
受賞者 丸山 一平 准教授
受賞日 2009年5月21日
論文題目 「中性子ラジオグラフィによるひび割れ部を含むコンクリート中の水分移動挙動の解析に関する研究」
今回の受賞について一言
  中性子を用いた写真撮影で,従来見ることができなかったコンクリート中の水分移動現象を可視化しました。原子力研究開発機構,東京理科大学,東京大学との共同での受賞になります。
受賞理由
  本論文は,コンクリート構造物の劣化メカニズムの主要因であるコンクリートのひび割れ内の水分移動について,世界で初めて可視化に成功した研究である。コンクリート構造物の劣化は,社会基盤や建築構造物のストックとしての評価において社会的関心が高く,建設物の性能の時間変化を評価・予測の研究は,コンクリート工学・セメント化学分野の世界的なトレンドである。その中において,ひび割れ部の物質移動は鉄筋腐食現象の主要因であり,その現象把握とメカニズムの検討が大きな課題となっていた。本研究は,中性子ラジオグラフィを用いて,ひび割れ部の水分移動を可視化し,そこに生じうる諸現象を明らかにした点のおいて,セメントコンクリートに関する学術および技術上の進歩発展に貢献する優秀なるものと認めたので,論文賞を授与する。
 
  • 土木学会中部支部技術賞
受賞者 山田健太郎研究室 (教授 山田健太郎,助教 石川敏之,M1 柿市拓巳,工学部4年 李薈)
受賞日 2009年4月15日
今回の受賞について一言
  「現場百遍」ではないが,日頃から社会の問題と関連した基礎研究を目指していて,こういった技術を開発できた.鋼橋の長寿命化に対して,若干の貢献ができたものと自負している.
受賞理由
  道路を走行する荷重によって鋼橋に疲労損傷が数多く発生していることが問題となっている.研究室では,疲労き裂発見した際に,その進展を止める,あるいは進展を遅延させる簡易な補修法として,疲労き裂の開口部近傍の母材を市販のエアーツールで叩いて,閉口させる簡易な補修方法を開発した.この方法は,これまでの補修法と比べて作業が非常に容易であるため大幅に作業時間が短縮できる.この疲労き裂を閉口させる補修法(ICR処理)の開発に対して,技術賞が与えられた.
 
丸印(社)日本材料学会東海支部 第3回学術講演会優秀講演賞
受賞者 柿市 拓巳 (M1)
受賞日 2009年3月13日
受賞理由
  本講演では,「疲労き裂を閉口させて寿命を向上させる技術」という題目であり,疲労き裂近傍の母材を叩いて閉口させて,き裂進展を延命化させる簡易な補修方法を提案し,その効果の確認を実験的に確認している.補修方法の斬新さと研究内容,発表方法に対する評価を得た.
 
丸印電気化学会東海支部若手研究者特別賞(ECS日本支部助成)
受賞者 寺西 真哉 (D2)
受賞日 2009年2月4日
受賞理由
  平成20年11月、第39回中部科学関係学協会支部連合秋季大会で発表された「プロトン導電体-金属界面での混成電位を利用したNOx還元」に対する受賞である。 発表者らは触媒担体にプロトン導電体を用いた混成電位型の触媒の可能性を検討し、その結果、還元剤に水素、炭化水素を使用した場合、NOxと同時供給することで混成電位機構及び自己短絡現象が発現し、電気化学的かつ自発的にNOx浄化が進行することを明らかにした。本受賞は、プロトン導電体の環境機能材料としての新たなアプリケーションとして触媒担体への付加価値化を見出すことに成功したことが評価された。
 
丸印防災教育チャレンジプラン優秀賞
 
受賞者 災害対策室 歴史教訓伝達プロジェクト(代表 木村 玲欧)
受賞日 2009年2月14日
今回の受賞について一言
  「戦争によって歴史から葬り去られかけた地域の災害を掘り起こし、子どもたちの防災教育活動に役立てる」という地味な活動なのですが、今回このようなかたちで高く評価していただき、たいへんうれしく光栄に思っております。ありがとうございます。
受賞理由
  私たちはこの5年間、地域の歴史災害である三河地震をインタビューなどによってその災害像と教訓を明らかにする活動を行ってきました。また戦時下で写真がほとんど残っていないこの災害について、災害像と教訓を絵画によって視覚化することで物語として伝える活動を行ってきました。特にこの1年は、被災体験談・絵画をもとにした防災教材・教育プログラムを開発し、安城市内の小学校で実践を行ってきました。
  本プランでは 「1クラス・1年間」「多人数・2時間」という2つのプログラムを実践し、その中で、土地の歴史災害である三河地震の体験を元にした再現絵など地域に密着した教材の作成、演劇によって地域へ還元し、災害文化の伝達・継承の一例として提案しました。この試みについて「地域の歴史災害を児童が学び、その成果を地域へ還元する素晴らしい防災教育実践」との評価をいただき、受賞が決定したものです。
 
丸印化学センサ研究会 清山賞
 
受賞者 日比野 高士 (教授)
受賞日 2009年1月23日
受賞理由
  受賞者は、固体電気化学の分野で、電極材料の触媒機能を精密制御することで、ガスセンシング特性を大幅に向上させる技術を確立した。また、そこで得られた技術をガスセンサだけでなく、燃料電池や排ガスリアクタにも積極的に展開し、これらデバイスの応用で新たな道を切り開いた。これらの業績が高く評価され、今回の受賞に至った。