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広報誌「KWAN(環)」の発刊にあたって
西のかた陽関をいずれば
黄砂の源を訪ねて-その1
専門知識と素人
転任にあたって
官僚とダイオキシン
総合的な学習で町づくり
事務部の窓
創設から2年目を迎えて

名古屋大学大学院
環境学研究科へ

 

広報誌「KWAN(環)」の発行にあたって
初代研究科長・名誉教授  小川 克郎

 名古屋大学大学院環境学研究科は2001年4月に創設されました。21世紀人類の生存を握ると考えられている環境問題に文理融合による広い視野から挑戦し総合的な環境学の創成を目ざすことを創設の理念としています。具体的には環境学の広い視野を「自然」(理学)、「物」(工学)、「人」(社会科学)の三要素から成るとして教育・研究のシステムを構成しました。そして、研究対象として「持続性学」と「安全・安心学」の二つの大テーマを進めています。前者は地球温暖化や循環型社会形成といったいわゆる環境問題ですが、環境問題とは表裏一体の関係にある資源・エネルギー問題を深く取り込んでいます。また、後者は地震・火山噴火や台風といった自然災害の予知・防災・減災を対象とします。
 「文理融合」を第一の理念とすると第二の理念は「社会に開かれた大学」です。大学における研究は社会(大きく分けて、市民、行政、産業、学問)に役立って初めて意味があります。私達はこのことを常に確認しつつ教育・研究を進めてゆくつもりです。とり分け、防災・減災にみられるように、東海地域との連携は重要だと考えています。
 本誌は本研究科の広報誌ではありますが、「社会に開かれた大学」という私達の理念実現の一環として、「大学から社会へ」並びに「社会から大学へ」の双方向のチャンネルを目指すものとしても企画しました。環境問題は全ての国民の問題でもあります。読者の皆様も私達と共にこの困難な問題に挑戦してゆこうではありませんか。

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