環境学と私
このコーナーでは、環境学研究科の教員や修了生がそれぞれの関心や出来事について広く語りかけます。
台湾国立成功大学と環境学研究科の学術交流

都市環境学専攻
長江 拓也 准教授
本教員のプロフィール
環境学研究科と台湾国立成功大学設計学院は2019年2月に,学術交流協定の締結を行いました。 同年8月には当時研究科長だった西澤泰彦先生と,奥宮正哉先生,田中英紀先生,鵜飼真貴子先生,荒木慶一先生,長江が成功大学設計学院を訪れ,協定締結を記念する学術交流ワークショップに参加しました。 専門分野ごとに共同研究の構想が議論され,その後,それぞれのグループの催しとして名古屋大学訪問も行われました。 その後まもなくコロナ禍となり大きな影響を受けましたが,オンラインワークショップ,共同研究を継続し,2024年3月に学術交流協定の更新,学生交換協定の締結に至りました。 2024年4月からは日本学生支援機構の研究留学プログラムが適用され,大学院生,学部4年生が成功大学に短期留学し(2024年8月,2025年9月),両国に共通する建築耐震課題に関する共同実験を実施しました。 2024年8月の「設備,非構造材含む包括的な耐震性能評価の振動台実験」では,成功大学と台湾国家地震工学センターが所管する実験施設において,合計10名が現地にて共同実験を推進しました。 日鉄エンジニアリング株式会社との共同研究により振子型滑り免震機構の性能が検証され,また,2024年4月の台湾花蓮地震の再現に基づき,設備機器への耐震対策の効果が実証されました。 滞在期間中に,成功大学設計学院において学術交流会議が実施され,明治時代にRC造建物を新規開拓した台湾建築の歴史に関する講演の後,教員間,学生間で研究プレゼンテーションが交換されました。 共同研究のもう一つの柱である超高層骨組の地震後補修技術に関する耐震実験に参加した小松友華さんは有限要素解析法解析を推進し,その成果により日本建築学会優秀卒業論文賞を受賞しました。 余談ですが,日本で博士号を取得し日本にゆかりのある鍾育霖先生は日本建築学会年次大会での表彰式に目を細めておられました。 2025年10月には成功大学の同学院建築専攻長はじめ各専門分野の教員が来学され,レクチャーホールを会場とした学術ワークショップにより,さらなる協同の展望を確認しています。

(ナガエ タクヤ)