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課題10 てくてくテクトニクス

人類の営みは少なからずその地域の地質や地形と密接に関係して発達してきました。例えば、たびたび洪水が起こった濃尾平野では、人々は自然堤防という高まりに集落を形成しました。 また、岐阜城や犬山城などは強固なチャートという岩石からなる山に築かれました。 地域に固有の街並みや風景は、人々の営為を収める建造物や構築物を、こうした自然環境に応答させることで作られた結果と言えます。

本課題は地形や地質等の自然環境とそこで活動する人間や社会との関連性を野外でのフィールド観察を中心として研究・教育を推進するものです。 本課題のシンポジウム等に代わる情報公開の場として、「てくてく」と歩きながら中部地方の様々な風景(地質・地形と建造物・構築物)を観察する「てくてくツアー」を開催し、 地球科学で岩石圏の運動、建築学で部材間の構法を表す「テクトニクス」をキーワードとして議論を深めます。

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拡大 日本第一の河川日本ライン交通案内図(1928年)
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希代の鳥瞰図絵師 吉田初三郎は,木曽川沿いの山陰に「蘇江画室」を構えた.十色以上の色版を重ねて刷られた山々と奇岩が描かれたこの鳥瞰図を,北原白秋は「五色の日本ライン鳥瞰図」と書き記した.

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拡大 約2億年前に海底で堆積したチャート
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木曽川の河原には2億5千万年前から2億年前に堆積したチャートが露出している.このチャートには2億5千万年前の海洋無酸素状態から回復する過程が記録されている.




世話人

顔写真 竹内 誠 教授

地球環境科学専攻・地球惑星科学系
地質学・堆積学・堆積岩岩石学
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顔写真 堀田 典裕 准教授

都市環境学専攻・建築学系
建築デザイン・都市-建築史・形態分析
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国内の関係学会等や関連機関と連携の予定

公開シンポジウム・研究会

2021年11月28日(日) 岐阜県各務原市 てくてくツアー
岐阜県各務原市鵜沼付近を歩きながら,日本列島の骨格をなす地質(最新研究結果を含む)を理解し,周辺開発ならびに歴史的建造物との相関関係を、吉田初三郎の鳥瞰図を携えて考えます。
▶プログラム等はこちら(シンポジウムは好評のうち終了いたしました)


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