vol.492025 autumn名古屋大学大学院環境学研究科日比野 高士急がば自然に学べエネルギー利用適正化達成に向けて気候市民会議の効果、5年後の評価ソン・キジョン(Gi Jung Song)社会環境学 博士後期課程 エコラボトーク脱炭素社会の構築に向けた再生可能エネルギーの利用と普及西澤 泰彦環境学の未来予測 37環境学の授業拝見!環境学特別講義 「再生可能エネルギーと社会イノベーション」本巣芽美名大さんが行く 37丸山 康司田中 英紀角皆 潤鵜飼 真貴子三上 直之今号の表紙から読み解く環境学のキーワード37都市環境学専攻 教授都市環境学専攻 教授社会環境学専攻 特任准教授社会環境学専攻 教授都市環境学専攻 教授(協力教員)地球環境科学専攻 教授 都市環境学専攻 准教授社会環境学専攻 教授環境学研究科 都市環境学専攻 教授 西澤 泰彦 2025年7月1日、東山キャンパスのグリーンベルトに、Common Nexus、略称ComoNe(コモネ)がオープンしました。そのコモネを含む名古屋大学東山キャンパスのグリーンベルトを「脱炭素社会とエネルギー」を特集する『環』の表紙に載せたのには、次のような意味があります。 東山キャンパスを東西に貫くグリーンベルトは、名古屋帝国大学が開学した翌年(1940年)に策定されたキャンパス計画において、キャンパスの中心軸となるように設定されていました。1960年に竣工した豊田講堂は、大学と社会を結ぶ門、名古屋市街地と東山の森(自然)を結ぶ門、という概念で設計されました。コモネは、豊田講堂で示された大学と社会を結ぶ門と同じ役割を果たしながら、周囲が市街地化してしまった現在において貴重な空地であったグリーンベルトを緑地化したことで、豊田講堂前にある緑地と相まって、市街地に緑地を提供しています。市街地に緑地を確保することは、特に夏季の気温上昇を緩和する効果が期待でき、ひいてはエネルギー消費の削減に結びつくものと思います。脱炭素社会の構築に向けて、コモネは大学が社会に示した一つの答えと考えたいと思います。 なお、コモネの公式ホームページでは、Commonを共有知と記していますが、イギリスでは公共の緑地などをCommonと呼んでいます。コモネが社会の共有財産として、エネルギー負荷の低減に貢献する場になり、学生が「コモネ、半端ない」とSNSで発信することを期待しています。03081112
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