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週末の夜はディスコか合コンがお約束・多くの女の子がブランド品を持ち始めて「なんとなくクリスタル」がベストセラーになった時代に大学生活を送った。音楽は、「反戦ソング」や「四畳半フォーク」に替わって、ユーミンや達郎の「ニューミュージック」や「クロスオーバー」。「ノンポリ」は「のんびりぼんやり」のことで、「アジ」はアッシー君をしてくれるオジサンのことだと、思っていた。「デモ」と聞けば、「ああ、実演販売ね。」こんなかる〜イ人が主婦になったから、やはり関心事はグルメとファッション。「楽しくないことや、おしゃれじゃないことは、いや。」と言っていた私なのに・・・まさかまさか、道路反対運動をしてしまうなんて!暑い夏に汗だくになりながら、相生山の中を歩き回るなんて。マイクを片手に「相生山に道路はいらんがね」と叫んでしまうなんて。それもこれも、全ては、相生山を自分の子どもに残してやりたいという気持ちから。「守る会」の仲間のおじいちゃんは、「反対しないでいたら、あの戦争になっていた。相生山に道路ができて『あの時アンタはなんで反対しなかった』と言われたら、後の世代に申し訳ない」といって、いつも来てくれる。3児の母のSさんは、仕事を持っているけれど、ホタルの時期は殆ど毎晩山の中に入って観察をしている。持病を持っているFさんや片道30分以上かけて遠くから来てくれるNさんも、みんなみんな、相生山の自然を守るために自分の生活の一部を使っている。今も、「相生山の自然を守る会」の活動は続いている。運営委員会・「歩こう会」という「自然観察会」は毎月定「相生山の自然を守る会」が教えてくれた事 『KWAN環』11号掲載の大川教授執筆エセイに対して29「相生山の自然を守る会」が教えてくれた事『KWAN環』11号掲載の大川教授執筆エセイに対して小川千絵子 相生山の自然を守る会会員

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