パリ・ヴァル・ドゥ・セーヌ国立高等建築学校および天津大学建築学院と合同建築・都市設計ワークショップをパリで開催

大学院環境学研究科都市環境学専攻建築学コースは、2017年9月18日(月)から22日(金)までの5日間、フランスのパリ・ヴァル・ドゥ・セーヌ国立高等建築学校(ENSAPVS)を主会場として、ENSA-PVS、天津大学と合同で、「Smart House」をテーマに、観光地としても有名なモンマルトルの丘の急斜面地の狭小地に、今日的な都市生活と敷地特性を読み込んだ住宅を提案する建築・都市設計ワークショップ(以下、WS)を開催しました。今回はENSAPVSの大学院生・学部生約60名と天津大学の学生7名、そして名古屋大学大学院建築学コース博士課程前期課程1年の小島悠暉、片岡裕貴、小倉畑昂祐、竹内翔平、楊秋晗、李僑の6名が参加し、3大学の学生は12の混成グループに分かれて本課題に取り組みました。WSの指導は、Boris Weliachew教授、Marco Tabet教授(以上ENSAPVS)、鄭穎副教授(天津大学)、小松尚准教授(名古屋大学)が行いました。

本WSは、異なるバックグラウンドを持つ学生同士が英語で対話し協働し、提案する貴重な機会を提供するものです。この取り組みは、2009年4月以降、両大学の間で締結された学術交流協定に基づき実施されています。毎年4月に名大で、9月にパリでWSを行っており、ENSA-PVSでのWSは今回が8回目(名大でのWSを含めると16回目)になります。

今回はまず「Smart House」という抽象的な課題の解釈と掘り下げを行い、それに基づいて建築的、都市的提案を考案していくことになるため、名大から参加した6名は、8月から本課題についての検討や参考事例の収集など事前学習を行ってWSに臨みました。

WSは、まず1日目は本課題の説明とともに本課第に関連するショート・レクチャーが行われました。次に、20m×28mの一敷地を4分割した短冊状の敷地(5m×28m)が各グループに割り当てられ、学生はグループで与えられた敷地及び周辺の調査に出向き、課題の読み取りや提案のポイントについて議論と共有、そしてデザイン検討を開始しました。2日目以降はグループ作業を行い、3日目には中間発表会、5日目の夕方には成果発表会とフェアウェル・パーティを開催しました。

最終日の成果発表会では、各グループの調査・提案が図面(A0版2枚)と模型(1/20)によって発表されました。本ワークショップの担当教員だけでなくENSA-PVSの関係者が多数参加し、意見交換と講評が行われました。今回の評価ポイントとしては、①「Smart House」という課題をどう理解し、掘り下げ、建築的提案に展開できているか、②これからの住宅として魅力的かつ適切な空間が設計されているか、③それが適切かつ魅力的に図面や模型で表現できているか、といった点から成績(20点満点で採点)が付与されました。5日間という短い時間ではありますが、特に①と②について優れた提案が高い評価を得ましたが、名大院生がメンバーの一員であったグループの提案に対しては全般的に高い評価が与えられました。

なお、本ワークショップに参加する学生の派遣は、独立行政法人日本学生支援機構の平成27年度海外留学支援制度(協定派遣)採択プログラムとして実施し、教員の派遣等は環境学研究科研究科長裁量経費の支援を受けました。

《参考》今回および過去のWSの様子や成果については、下記ウェブサイトで紹介しています。
  http://www.nuac.nagoya-u.ac.jp/topics/paris/paris.html

写真1
課題説明とショート・レクチャー(1日目)
写真2
現地調査(1日目)
 
写真3
グループ作業(2日目)
写真4
 
写真5
グループ作業(2日目)
写真6
 
写真7
中間発表会(3日目)
写真8
 
写真9
グループ作業(4日目)
写真10
 
写真11
成果発表会(5日目)
写真12
 
写真13
成果発表会(5日目)
写真14
 
写真15
成績発表と講評(5日目)
 
写真16
参加者集合写真(5日目)
 


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