環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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 第3回日本耐震グランプリ最優秀賞「グランプリ」を受賞しました 

大学・行政・地域の連携による耐震化の推進(愛知建築地震災害軽減システム研究協議会)

 「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会(減災協議会)」は、地域の大学、行政、建築業界が一体となって、地震に強い建物や都市の開発・普及をめざす活動です。2005年度から開始された文部科学省特別教育研究経費のプロジェクトに基づき、名古屋大学・名古屋工業大学・豊橋技術科学大学の建築構造学の教員を中心に、愛知県・名古屋市の建設・防災部局や建築関係団体により推進されています。環境学研究科安全・安心学プロジェクトが進める「中京圏地震防災ホームドクター計画」と一体となって、主に建築学系から10名以上の教員が参加しています。

 具体的な内容としては、安価・効果的な耐震補強技術の開発や、地域の耐震化戦略の検討など、大学の持つ高度な実験施設や研究成果を有効に活用した取り組みがなされています。また、地域をあげた耐震化の普及啓発のため、大学の教育ノウハウも投入して、建築専門家を対象とした耐震技術コンペや耐震化アドバイザーの養成、高校生防災リーダー養成、青少年向け出前講座のプログラムと教材の開発、さらには子供向け「地震に強い住宅の夢」図画コンクールなど、幅広い層に向けた活動も継続しています。

 これらの活動が認められ、11月16日に「日本耐震グランプリ」で最優秀賞のグランプリを受賞しました。この賞は、地震災害で人の命を守るために、住宅の耐震化や家具の固定を推進する活動を対象としています。建物の安全性を高める地域活動は、国内でもいくつかの例が見られますが、大学の研究者が継続的にサポートすることにより、地域の建築技術者が主体的に、住民と一緒に活動できる仕組みは独特のもので、高い評価を受けています。結果として、ここ数年で、この地域は耐震化で全国を大きくリードするまでに育ちました。

 このような地域の様子を常に見守りながら、災害が起きる前に、より強い健全なまちをめざす「地震防災ホームドクター」の活動は、地域の地震防災文化として認識され始めています。

 写真

表彰式の様子
表彰状