環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

Home > トピックス

 環境学研究科GCOEキックオフシンポジウムを開催しました

 今年度発足のグローバルCOE「地球学から基礎・臨床環境学への展開」のキックオフシンポジウム『「地球温暖化」時代におけるアジアの持続的環境の構築をめざして』が11月16日(月)に環境総合館で開催されました。M口総長挨拶、安成哲三拠点リーダーによる拠点概要説明に続き、真鍋淑郎プリンストン大学上席研究員・名大特別招へい教授、米本昌平東京大学特任教授・名大客員教授、渡邊紹裕総合地球環境学研究所教授の招待講演があり、その後、拠点メンバーによる取り組み紹介と総合討論が行われました。
 同GCOEの2本柱は臨床環境学と基礎環境学。前者は伊勢湾流域圏、中国、ラオスなどでの現場研究教育を展開し、後者は各地域を結ぶテーマを設定して共通基盤を体系化する計画です。真鍋博士は数値気候モデルによる温暖化計算からグローバルな水循環変化を論じ、水資源の時間的空間的不均衡が一層進むと警鐘を鳴らしました。米本教授は、ポスト冷戦の新たな地球大の脅威として国際政治の場に持ち出された地球環境問題が、「核廃絶をめざす」としたオバマ米大統領のプラハ演説や、CO2排出量25%削減目標を掲げた鳩山首相の国連演説により、現在第2段階へと移りつつあるとして、日本の大学が政策立案に関わるシンクタンク機能を備えるべきと訴えました。渡邊教授は地球温暖化の農業への影響は地域差が大きく、システム全体への影響に配慮して臨機応変に対応する「見試し」や、自然環境と人間営為の総体を深く学び、相互扶助のもと、逞しくもしなやかな「水土の知」を培う重要性を語りました。三氏からは同GCOEの挑戦に強い期待と激励がありました。

 写真

挨拶する濱口総長
拠点概要説明する安成教授
講演する真鍋博士
講演する米本先生
講演する渡邊先生
総合討論の様子
総合討論の様子
質疑応答の様子
会場の様子