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受賞

2015年

ローマクラブ・フルメンバー

受賞者 林 良嗣 教授

受賞日 2015年7月1日

受賞理由
【ローマクラブからの招へい理由】
ローマクラブ役員会により、貴殿の卓越した業績と確立された名声、および明敏な思考力とともに、ローマクラブにおける貴重かつ活発な役割を果たす可能性を高く評価され、世界の傑出した約100名で構成されるフルメンバーに選出された。
【背景】
林良嗣教授は、経済発展に伴う都市の成長、成熟、衰退の過程を一体的に捉える概念を提示し、土地利用と整備されるインフラとの関係とそれらがもたらすモビリティ、エネルギー消費、環境負荷、災害リスクの情報から、個人の幸福度(Quality of Life, Well-being)を評価する方法論を開発しました。これらは、若年層の卓越する成長期都市のスマートグロース、高齢化の進行する衰退期都市のスマートシュリンクに向けた政策の導出に対し、さらには、交通システムと土地利用、防災施設整備と土地利用などの気候変動や地震などの自然の変化に対する緩和策と適応策のバランスのとれた方策導出に対し、画期的な道具として提供されています。また、世界80カ国から1,000名を越す会員の集まる世界交通学会において、これらの研究をリードし、気候変動締約国会議を始めとする重要な機会において、毎年政策を提言するなど長年積極的な活動を進めてきたことが評価されたものです。


第1回ジャパン・レジリエンス・アワード 最優秀レジリエンス賞

受賞者 名古屋大学減災連携研究センター

受賞日 2015年3月15日

今回の受賞について一言
減災館利用したレジリエントな社会構築の活動が評価され、センター構成員一同喜んでいます。

受賞理由
減災館を活用して防災意識啓発や防災人材を育成すると共に、災害に強いレジリエントな社会構築のため、各種活動をしていること。


免震構造協会普及賞

受賞者 名古屋大学減災連携研究センター

受賞日 2015年6月11日

題 目 減災館における学習・体感・研究を通した免震技術の普及・啓発

今回の受賞について一言
減災館を利用した防災・減災の普及啓発活動や免震構造の普及活動が評価され、センター構成員一同喜んでいます。

受賞理由
東海地域で予測される巨大災害に対して産官学民の地域密着型の連携活動を行ってきており今日までの研究・普及・啓発活動および「減災館」を通して今後さらなる啓発・教育・普及活動が行われていくための充分な体制を築いている点が普及賞に値すると認められた。


新道路技術会議 優秀技術研究開発賞

受賞者 中村 英樹 教授

連名受賞 井料美帆、鈴木弘司、浜岡秀勝

受賞日 2015年11月13日

題 目 改良対策立案のための交差点安全性評価シミュレータの研究開発

受賞理由
【委員会評価結果】
 交差点での交通挙動という複雑な現象を再現するために、車、歩行者の挙動モデルを組み込んだシミュレータを開発し、そのシミュレータを活用した交差点改良効果の計測・評価手法を開発した点は高く評価できる。研究目的は達成され、十分な研究成果があったと評価する。


土木学会平成27年度全国大会第70回年次学術講演会 優秀講演者

受賞者 奥岡 桂次郎 助教

受賞日 2015年11月11日

題 目 都市階層モデルを用いた都市圏の低物質・低炭素化に関する研究

今回の受賞について一言
このような素晴らしい賞を頂き光栄です。今後も真摯に研究に取り組んで参りたいと思います。

受賞理由
優れた研究成果を発表したため。今後さらなる研究・技術の発展が期待されるため。


法と心理学会 大会発表賞

受賞者 應治 麻美 (D3, 担当教員:唐沢 穣)

連名受賞 藤本亮(法学研究科教授)、唐沢穣 教授、藤田政博(関西大学社会学部教授)

受賞日 2015年10月25日

題 目 Moral Judgment と「ごまかし・不正」の心理

今回の受賞について一言
大規模社会調査のデータをもとに、保険金不正請求をはじめとする「ごまかし」や不正行動の類型化と、その心理的要因を抽出した実証研究。

受賞理由
法と心理学会第15回大会における発表のうち、特に優れた内容をもつものとして選出された。


ウッドデザイン賞2015

受賞者 古川 忠稔 准教授

連名受賞 恒川 和久 准教授、太幡 英亮 准教授(工学部施設整備推進室)

受賞日 2015年12月10日

題 目 地域産小径丸太材によるによる屋根付き駐輪場

今回の受賞について一言
用途が限られれている地域産小中径木材の有効利用のため開発・製品化し、名古屋大学千種キャンパス内の駐輪場に設置された屋根付き駐輪場が、木の良さや価値を再発見させる製品や取組について特に優れたものを消費者目線で表彰し、木材利用を促進する「ウッドデザイン賞2015」を受賞しました。本受賞を励みとして、今後とも木材、特に国産材や地域材の有効利用の観点から研究開発を推進してきたいと思います。また、ご協力頂いた関係各所の皆様にこの場をお借りして心よりお礼申し上げます。

受賞理由
地域産小径丸太材(間伐材)の採算性向上と、高付加価値用途を目指し、都市部・農村部を問わず需要が多い屋根付きの駐輪場を創案したものである。木材の汎用的な利用は、山側との連携による安定した資材供給や、単発ではない継続的な加工生産、販路形成を整えることにつながる。基本構造として3本の丸太材を立体的にクロスさせた柱材と屋根梁材により必要な強度剛性を確保し、通直材の組み方と仕口加工・金物接合を工夫することで少人数での資材運搬と組立を可能にした。同時に、ユニット部材であることから、部品交換管理が容易で、個人宅から公共施設までの利用状況に応じた設営展開も可能である。製品単価も既成の駐輪場等と同等程度に納めた。


日本環境動物昆虫学会奨励賞

受賞者 中西 康介 研究員

受賞日 2015年11月28日

題 目 水田水域における止水生動物群集の生態学的研究


日本建築学会大会学術講演会 材料施工委員会 若手優秀発表

受賞者 橋本 大地 (M2, 担当教員:丸山一平)

受賞日 2015年11月19日

題 目 1H-NMRを用いたセメントペーストとモンモリロナイト中の水分挙動に関する一考察

今回の受賞について一言
数ある発表から選ばれ大変嬉しく思います。今後も研究活動に精進していきたいと思います。

受賞理由
日本建築学会材料施工委員会において選考の結果,優秀な研究発表と認められました。


ウッドチャレンジ2015 木質外構・外装材提案会優良作品

受賞者 古川 忠稔 准教授

受賞日 2015年12月9日

題 目 地域産小径丸太材による休憩施設(駐輪場)

今回の受賞について一言
用途が限られれている地域産小中径木材の有効利用のため開発・製品化し、これまで名古屋大学千種キャンパス内の駐輪場や、第32回全国都市緑化あいちフェアにおいて愛・地球博記念公園(モリコロパーク)に設置された休憩施設が、地域材の利用拡大を目指す「ウッドチャレンジ2015」において、木質外構・外装材部門の優良作品として選定されました。本受賞を励みとして、今後とも木材、特に国産材や地域材の有効利用の観点から研究開発を推進してきたいと思います。また、ご協力頂いた関係各所の皆様にこの場をお借りして心よりお礼申し上げます。

受賞理由
地域産小径丸太材(間伐材)の採算性向上と、高付加価値用途を目指し、都市部・農村部を問わず需要が多い屋根付きの休憩施設や駐輪場を創案したものである。木材の汎用的な利用は、山側との連携による安定した資材供給や、単発ではない継続的な加工生産、販路形成を整えることにつながる。基本構造として3本の丸太材を立体的にクロスさせた柱材と屋根梁材により必要な強度剛性を確保し、通直材の組み方と仕口加工・金物接合を工夫することで少人数での資材運搬と組立を可能にした。同時に、ユニット部材であることから、部品交換管理が容易で、個人宅から公共施設までの利用状況に応じた設営展開も可能である。製品単価も既成の休憩施設(駐輪場)等と同等程度に納めた。


環境情報科学センター 学術委員長賞

受賞者 竹内 彩乃 特任助教

受賞日 2015年12月1日

題 目 港湾整備における環境補償の現状と課題 ドイツ・ブレーマーハーフェンを事例に

今回の受賞について一言
環境情報科学ポスターセッションにおいて学術委員長賞をいただき、大変嬉しく思います。貴重なアドバイスを多くいただきましたので、今後さらに研究を発展させていきたいと思います。研究にご協力いただいた関係者の皆さまに、この場を借りてお礼申し上げます。

受賞理由
環境情報科学ポスターセッションにおいて優秀な発表を行ったため。


東京大学空間情報科学研究センターCSIS DAYS 2015 優秀研究発表賞

受賞者 清水 沙耶香(D3, 担当教員:岡本耕平)

連名受賞 森田 匡俊、岡本 耕平

受賞日 2015年11月20日

題 目 「日本における外国人散居地域の抽出と分布状況の把握」

今回の受賞について一言
発表機会をいただき、また優秀賞を受賞することができ、よかったです。 本発表に際し、発案・データ作成・発表構成等、終始お力をいただいた森田匡俊さん、岡本耕平教授に感謝申し上げます。

受賞理由
CSIS DAYS 2015の全発表数60のうち、セッションC【生活・人流】(発表数:18)の中で、最も優秀なプレゼンテーション及びポスターセッションを行ったため。 プレゼンテーション後に行ったポスターセッションでは、持ち時間45分の間、人が途絶えることなく閲覧に訪れ、セッションCの中で最も盛況であった。


人文地理学会学会賞(論文部門)

受賞者 杉江 あい (D3, 担当教員:岡本康平)

受賞日 2015年11月14日

題 目 杉江あい「バングラデシュ農村におけるヒンドゥ一社会の変容ータンガイル県B村を事例としてー」人文地理第66巻第4号pp.1-23

今回の受賞について一言
このたびの受賞は,フィールドの方々のご協力.地理学教室の先生方,院生の皆さまからの温かいご指導,そして家族の支えによる賜物です.多くの方々に支えられていることへ感謝の念を忘れずに,今後とも精進してまいりたいと思います.

受賞理由
選考委員会の選考理由
 本論文は,パングラデシュの一つの農村におけるヒンドゥ一社会の変化を,現地調査に基づいて明らかにした事例研究である。パングラデシュの農村がヒンドゥーの人口流出とムスリムの人口流入によっていかなる変容を遂げたか,という問題はバングラデシュの農村を理解するうえで重要な論点である。筆者は,この問題をべンガルの農村を対象にした,アドナンと野聞が挙げた2つの課題に取り組むことによって明らかにしようとした。その1つはヒンドゥーの人口流出と社会単位シヨマージの変化に関するものであり,もう1つはヒンドゥ一社会とムスリム社会の村落社会での葛藤に関するものである。
 筆者は,これらの課題について住民へのインタビューや参与観察により論じており,それに伴う現地での調査期間は18ヶ月に及んでいる。2回の全戸調査を含む詳細なインタビュー調査や土地台帳,地籍図調査による知見は,現地でしか得られないものであり,欠損部分が多くなりがちな地域研究の弱みを紋密な調査と独創的な整理法によって補っている。こうして,本論文は英領期から最近に至るパング、ラデ、シュの農村社会の変化を住民の声を通して描ききることに成功した。
 こうした海外のフィールドワークに基づく農村生態学的研究は,収集したデータを並列的に記載しその解説をしただけの論考が多い中,本論文は明確な目的に基づいて非常に詳細なデータを長期にわたって収集し,また,その記載の仕方についてもきわめて的確である。本論文のフィールドワークが海外の第三世界を相手にしたものであることに鑑みれば,おそらく筆者は調査前,調査中を通じて相当な労力をかけてその準備を行ったであろうと推測される。この点は,近年,人文地理学研究においてフィールドワークに基づいた詳細な研究が減少している中にあって,本論文の高い優位性を示すものである。さらに,筆者は今後どのような調査を行えば有効かについても熟知しており,この研究テーマの発展に寄与することが大いに期待できる。 以上の点から,委員一同は本論文が人文地理学会学会賞(論文部門)に最もふさわしいと判断した。


平成27年度科研費 審査委員表彰

受賞者 野田 利弘 減災連携研究研究センター・教授

受賞日 2015年10月31日

今回の受賞について一言
今後も審査の機会があれば、同様に審査していきたい。

受賞理由
独立行政法人日本学術振興会は、学術研究振興を目的とした科学研究費助成事業(科研費)において、適正・公平な配分審査に努め、第2段審査(合議審査)に有意義な審査意見を付した第1段審査(書面審査)委員を選考し表彰することとしている。平成27年度の科研費の審査委員を務め、約5,500名の第1段審査委員の中から当対象者に選考された189名の1名として表彰された。


地域研究コンソーシアム 研究作品賞

受賞者 横山 智 教授

受賞日 2015年11月1日

題 目 『納豆の起源』(NHKブックス)

今回の受賞について一言
拙書『納豆の起源』に対し、地域研究コンソーシアム賞・研究作品賞という思いがけない栄誉を頂きありがとうございました。これまでご指導下さいました先生、同僚の皆様方、そして私のフィールドワークにご協力頂いた数多くの方々には感謝の気持ちで一杯です。この受賞を励みとしてより一層研究に邁進して行きたいと思っています。今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

受賞理由
横山氏は15年間にわたる地域横断的なフィールドワークによって、これまで納豆の報告がなかった東南アジア大陸部とヒマラヤの未調査地域を含む63地点を踏破し、独自の論を立て、納豆の発祥はどこかという問いに答えた。フィールドワークから生まれた新たな知見の提示と特定の専門分野の視点を超えて論じられた方法論が非常に高く評価された。納豆は照葉樹林文化の文化要素のひとつとされているが、横山氏は照葉樹林文化論における納豆の位置づけをも修正し、40年以上の月日が経過している照葉樹林文化論の再考を促す上で大きな学術的貢献を果たしていることが特筆される。本書は、学術書としてばかりではなく、一般読者にも分かりやすく、親しみやすく書かれており、幅広い読者を満足させることができる情報を提供している点で秀逸の作品と判断された。


日本災害情報学会奨励賞「阿部賞」

受賞者 廣井 悠 准教授(減災連携研究センター)

受賞日 2015年10月25日

題 目 大都市複合災害シミュレーションの提案

今回の受賞について一言
大変光栄に思っております.今後も精力的に研究活動を進めたく思います.

受賞理由
第17回日本災害情報学会大会における優秀な研究発表を称え,2015年日本災害情報学会奨励賞「阿部賞」を授与する.


第11回日本バイオロギング研究会シンポジウム 最優秀ポスター賞

受賞者 菅原 貴徳 (M2, 担当教員:依田憲)

受賞日 2015年10月23日

題 目 心拍数を指標とした海鳥雛の餌乞いのコストの推定

今回の受賞について一言
自分が「面白い!」と思い、研究していることがこのような形でみなさんにも共有されて嬉しく思います。この受賞に満足することなく、より面白く、より深く、研究して行きたいと思います。研究室の先生、先輩、後輩はじめ、サポートしてくださったみなさんに感謝したいと思います。


日本環境共生学会第18回(2015年度)地域シンポジウムポスター優秀発表賞

受賞者 猪原 暁 (M2, 担当教員:加藤博和)

受賞日 2015年9月26日

題 目 全国小地区単位での住民のQOL評価と都市規模の違いによる将来変化予測

今回の受賞について一言
この度は、このような賞を頂き大変光栄です。このような評価をいただき、大きな励みとなりました。これからもより一層研究に邁進していきます。指導して下さった先生方やOBの皆様、協力していただいた研究室メンバーの皆様に御礼申し上げます。

受賞理由
第18回地域シンポジウムにおいて優れた研究成果を発表したことによる。


日本地球惑星科学連合2015年大会「学生優秀発表賞」

受賞者 永冶 方敬 (D3, 担当教員:ウォリス サイモン)

受賞日 2015年5月25日

題 目 S波伝搬経路解析が制約する含水ウェッジマントルの分布とダイナミクス

今回の受賞について一言
本研究は2012年に地球惑星科学系の交換留学プログラムを利用しイギリス・ブリストル大学に短期留学したことがきっかけで始動した研究課題の1つであり、これまでの研究成果をこのような形で評価していただいたことを大変嬉しくまた光栄に思います。
同時に、留学の機会を与えて下さったことに加え日頃から多大なご指導をしていただいているウォリス サイモン先生を始め研究室のみなさま、ならびに留学先の受入教員であるケンダル マイケル先生を始めとする共同研究者のウォーカー アンドリュー先生、ウッキー ジェームズ先生には本研究成果を得るまでに沢山のご協力いただき、深く感謝致します。

受賞理由
受賞者数はエントリー者数の5-10%を目安とし、質疑応答に指導教員が関与していないことを重視した上で、 「学生個人の能力を見ることに主眼をおくものとし,発表の論理構成・研究目的と結果の明瞭さ・当該研究分野の発展への貢献度・既存研究への知識に加えて,学生の主体性を重視すること」となっている審査基準を満たしたため。


日本災害情報学会 河田賞

受賞者 倉田 和己 助教

連名受賞 福和 伸夫 教授

受賞日 2015年10月25日

題 目 仮想現実ソフトウェアと震動体感環境の融合による効果的な減災啓発ツールの開発

今回の受賞について一言
本研究の内容は、開発中の地震体感バーチャルリアリティソフトウェアを、既存の様々な振動体感装置にアドオンする事による、「デジタルとアナログの融合」の有効性に関する考察です。 本研究は構想・開発・実践の各プロセスにおいて本当に沢山の方々のご指導・ご協力の元に成り立っています。関係各位への深甚なる感謝の意を表します。 また、この研究を一層進めることで、防災・減災に貢献してまいりたいと考えております。

受賞理由
第17回日本災害情報学会大会において、40歳以下の若手研究者として優秀な研究発表(口頭発表部門)を行ったため、2015年日本災害情報学会奨励賞「河田賞」を授与された。


第21回大気化学討論会 学生優秀発表賞

受賞者 川渕 衣里子 (M2, 担当教員:須藤健悟)

受賞日 2015年10月21日

題 目 対流圏OHラジカルの全球分布と年々・長期変動:化学気候モデルによる要因解析

今回の受賞について一言
このような素晴らしい賞を頂き、大変光栄に思います。須藤先生をはじめ、研究室の皆様が発表に向けて何度もアドバイスして下さったおかげです。心からお礼申し上げます。今回頂いた賞を励みに、今後も研究に取り組んでいきたいと思います。

受賞理由
本研究では化学気候モデルを用いた解析により、対流圏OHラジカルの全球分布や変動要因を推定しました。対流圏OHラジカルの変動について、このような精緻な研究はこれまで行われていません。モデルを用いたOHラジカルの動態解明という研究方法、およびその成果が評価されたのではないかと考えています。


第21回大気化学討論会 学生優秀発表賞

受賞者 陳 慶彩 (D3, 担当教員:持田陸宏)

受賞日 2015年10月21日

題 目 都市エアロゾルに含まれる非水溶性有機物の化学構造および光吸収の特徴

今回の受賞について一言
今回の受賞で、持田陸宏先生、池盛文数様また持田研の皆さんにご指導・ご協力・ご助言を頂きました。ありがとうございました。これからも皆さんと一緒に頑張ろうと思います。

受賞理由
第21回大気化学討論会において優れた発表を行ったことに対し、日本大気化学会より授与されました。


第10回生協総研賞 研究賞

受賞者 丸山 康司 准教授

受賞日 2015年10月6日

題 目 再生可能エネルギーの社会化


日本鉱物科学会研究発表優秀賞

受賞者 田口 知樹 (D3, 担当教員:榎並正樹)

受賞日 2015年10月2日

題 目 ザクロ石中に包有されるSiO2相などの鉱物共生から見た蘇魯帯楊庄地域の超高圧エクロジャイトの累進変成履歴(田口知樹・榎並正樹・纐纈佑衣)


日本鉱物科学会論文賞

受賞者 田口 知樹 (D3, 担当教員:榎並正樹)

連名受賞 榎並 正樹(旧年代測定総合研究センター(宇宙地球環境研究所)・教授)

受賞日 2015年9月26日

題 目 Coexistence of jadeite and quartz in garnet of the Sanbagawa metapelite from the Asemi-gawa region, central Shikoku, Japan

受賞理由
本論文は,四国中央部汗見川地域に産する三波川変泥質岩のザクロ石中からヒスイ輝石と石英の複合包有物を発見するとともに,ラマン分光分析に基づく石英の残留圧力測定結果も合わせて,当地域にエクロジャイト相を経験した変成岩類が分布することを論じたものである。三波川沈み込み帯のより深部に由来する岩石の地理的広がりとその形成条件に関する新たな知見は,三波川帯を含む過去の沈み込み帯の温度構造や変成岩類の上昇過程の解明に貢献すると考えられる。以上のことから,本論文は日本鉱物科学会論文賞にふさわしい内容をもつものと判断する。


環境科学会2015年会 修士課程学生の部 優秀発表賞(富士電機賞)

受賞者 佐藤 大起 (M2, 担当教員:谷川寛樹)

受賞日 2015年9月7日

題 目 都市計画の変遷と建設系マテリアルストック・フローの関係性

今回の受賞について一言
昨年の2014年会学部生の部においても受賞したことに引き続き、2年連続で優秀発表賞(富士電機賞)を受賞できたことを大変嬉しく思います。貴重な発表機会を与えて下さった学会関係者様、富士電機株式会社様、また、研究発表の際に助言をして下さった方々、さらに日頃から研究をサポートして頂いております先生方と研究室のメンバーにこの場を借りて厚く御礼申し上げます。この研究が循環型社会形成に貢献できるよう、学会への参加と受賞を励みに,これまで以上に研究活動に邁進していきたいと思います。

受賞理由
本研究では,循環型社会形成に向けた,現在まで投入・蓄積されてきた資源量の空間的な分布,時間的変化の可視化,建物更新の分析を目的として,北九州市小倉北区と戸畑区を対象に,建設系マテリアルストック・フローの推計・考察を行いました。GIS(地理情報システム)を時系列で用いる手法により,詳細な分析を可能としました。道路のストックに大きな変化は見られないのに対して,建築物のマテリアルストックは増加傾向にあり,特に鉄筋コンクリート造への資材投入量が高い割合を示す結果となりました。循環型社会形成を考える上で詳細な地域におけるマテリアルストックを推計する意義は大きく、非常に評価されました。また、今回の研究発表はポスター形式であったため、いかに参加者に印象付けるかも重要でした。都市の変遷を表したGISの図を強調したデザインにすることで多くの参加者の目を引くことができ、受賞に繋がりました。


2015年度 日本建築学会大会(関東) 建築デザイン発表会 顕彰

受賞者 脇坂 圭一 准教授、斉川 尚樹(M2)、服部 奨馬(M2)、丹羽 麻衣子(ワーク・キューブ 脇坂研究室卒業生)、蒲健 太朗(M1)、小野 竜也(M1)

受賞日 2015年9月6日

題 目 『ソトマで育てる、ソトマでつながる』(テーマ部門「自然との関係を拡張する都市の建築」、講評者:塚本由晴・東京工業大学教授)

今回の受賞について一言
世界的にも評価の高い建築家で有り、研究・教育者でもある塚本先生より表彰して頂き、大変嬉しく思います。

受賞理由
一戸の住宅では成し得ない、複数住戸だからこそできる境界線を越えた共有の概念として、「ソトマ」つまり外の居間を緩やかに囲む住宅設計プロジェクト。2013年に開催されたコンペで最優秀に選出されてから、隣接する3棟の住民が庭について話し合う場として、5回のワークショップを開催してきた。将来の隣人との話し合いから、境界線を跨ぐ「ベンチ+砂場」を実現させたが、戸建て分譲地でこのような構築物が実現された例を他に知らない。こうした手続きと合意形成に関して評価頂いた。研究室の学生の卒論、修論のテーマとしても取り組んでおり、デザインと研究を架橋する取り組みとして、竣工後も使われ方を見守りたい。


2015年度 支部共通事業 日本建築学会設計競技 最優秀賞

受賞者 小野 竜也、蒲健 太郎、服部 奨馬 (M2, 担当教員:脇坂圭一、小松尚)

受賞日 2015年9月4日

題 目 『杭と暮らす町』(課題「もう一つのまち・もう一つの建築)

今回の受賞について一言
この度は、日本建築学会設計競技最優秀賞という名誉ある賞をいただき大変うれしく思っています。この先、設計に取り組んでいくときにもこの受賞を励みに、より一層頑張っていきたいと思います。

受賞理由
今回の設計競技では「もう一つのまち・もう一つの建築」というテーマが与えられており、過去にさかのぼって建築を提案するという特殊なお題でした。そのテーマに対して、いかに真摯に取り組めるかが大切だと考え、設計はもちろん、設計にあたる上での調査や分析を大事に行いました。また3人グループで取り組み、自由な意見を出し合ったことでより深い提案ができ、表現やデザインの面でも高め合うことができました。そうやって丁寧に取り組んできたおかげで、審査員の方に上手く自分たちのアイデアを伝えられたのだと思います。またそれが今回の受賞につながったと思っています。


日本地質学会論文賞

受賞者 纐纈 佑衣 助教

連名受賞 Simon Wallis 教授

受賞日 2015年9月11日

題 目 A new approach to develop the Raman carbonaceous material geothermometer for low-grade metamorphism using peak width

今回の受賞について一言
受理されるまでに苦労した論文ですが、このような賞をいただけて大変うれしく思います。共著者の方々をはじめ、研究室の皆さん、学会で励ましていただいた先生方に厚く御礼を申し上げます。これからもさらに良い論文を世に出せるように精進していきたいと思います。

受賞理由
地殻内部の温度構造は、地殻変動や大陸形成のプロセスを考える上で重要な基礎情報であり、それらを記録している岩石の変成温度推定とその手法確立は重要な課題である。本論文は、堆積岩起源変成岩に含まれる炭質物を対象とし、ラマン分光による比較的簡便、かつ、従来より正確な中低温での地質温度計を提案したものである。この手法は、今後、変成作用や地殻内部構造の解析に広く応用されることが期待される。よって、本論文を学術上とくに有益であり、貢献も大きいものとして高く評価する。


植生学会奨励賞

受賞者 鈴木 康平 研究員

受賞日 2015年10月11日

今回の受賞について一言
これまでの研究をさらに発展させられるように引き続き頑張ります.

受賞理由
優秀な論文を発表し、独創性と将来性をもって学術的貢献をなしたと認められたため


日本地質学会第122年学術大会 優秀ポスター賞

受賞者 河原 弘和 (M2, 担当教員:Simon Wallis)

受賞日 2015年9月13日

題 目 三波川沈み込み帯浅部マントルウェッジ中のブルース石の重要性を示す岩石学的・野外地質学的証拠

今回の受賞について一言
昨年に引き続き二度目の受賞になります。継続して行っている研究をこのような形で評価していただき大変嬉しく思います。今後ともより一層研究に励みたいと思います。

受賞理由
全球水循環および沈み込みに伴うスラブ流体の実態解明に資する重要な内容が、美しいデザインでまとめられている。


地質学会優秀ポスター賞

受賞者 五ノ井 祐二 (M2, 指導教員:吉田英一)

受賞日 2015年9月13日

題 目 愛知県の中央構造線沿いに産する食い違い礫の自己修復作用とその応用

今回の受賞について一言
今回の受賞は吉田先生をはじめ研究室の皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。

受賞理由
オリジナリティある内容で、イラストなどを用いてよくまとめられていたため。


2015年度の環境科学会「論文賞」

受賞者 劉 晨 地球環境戦略研究機関研究員(前環境学研究科特任准教授,GCOE担当)、林 良嗣 教授、安成 哲三 総合地球環境研究所長(前地球水循環研究センター特任教授、GCOE担当)

受賞日 2015年9月7日

題 目 上海市の都市化が地域窒素収支に及ぼす影響の解析と対策提案 -社会経済要因を物質循環に結びつけて- 環境科学会誌 27(5) 265-276 (2014)


第35回交通工学研究発表会 研究奨励賞

受賞者 渡部 数樹 研究員

受賞日 2015年9月1日

題 目 多車線信号交差点における右折ギャップアクセプタンス挙動の分析


The Geochemical Journal Award 2015

受賞者 菅原 春菜 (D3, 海洋研究開発機構, 担当教員:三村耕一)

連名受賞 三村 耕一

受賞日 2015年8月20日

題 目 Glycine oligomerization up to triglycine by shock experiments simulating comet impacts,

今回の受賞について一言
このような賞をいただき、大変嬉しく思います。この賞を励みとし、今後も熱心に研究に取り組みます。

受賞理由
受賞論文は、彗星衝突を模した室内実験を用いて、初期地球への彗星衝突が生命の誕生をうながした可能性を検証したものである。この検証により、アミノ酸の一種であるグリシンは、衝撃によって重合して2量体(ジグリシン)、3量体(トリグリシン)といった、より複雑な分子に変化することが明らかになった。この結果は、“簡単な有機物が複雑な有機物へと変化して生命へ”という「生命の起源」の研究に対して重要な知見を提供するものである。これにより、本論文は、2014年1年間にGeochemical Journalに掲載された論文の中で最も優れたものとして認められ、The Geochemical Journal Award 2015を与えられた。


微古生物学会 極域海生珪藻ワークショップ ベスト学生ポスター発表賞(南極部門)

受賞者 加藤 悠爾 (D1, 担当教員:須藤 斎)

受賞日 2015年7月24日

題 目 The Miocene–Pliocene paleoceanographic reconstruction based on siliceous microfossil assemblages derived from the Weddell Sea sediments

今回の受賞について一言
今回は私にとって初めての国際会議での発表であった.世界各国の極域珪藻研究者や同じ分野を専攻する海外の学生と実際に議論ができたことは,とても有意義な経験となったように思う.また,本研究分野の第一線で活躍する研究者の皆さんから,私がこれまでに取り組んできた研究の成果を認めていただけたことは非常に光栄である.今回の国際会議で得たことを活かしながら,今後も積極的に研究活動・発表に取り組んでいきたいと思う.

受賞理由
本研究では,南極ウェッデル海の海底堆積物コア試料(ODP Leg 113 Hole 689B)に含まれる珪藻・Chaetoceros属休眠胞子・黄金色藻化石といった珪質微化石群集を分析し,本海域の約2000万年間の海洋環境変動を解明した.本講演では,(1)約1800万年前における南極周極流の変動,(2)約1300万年前から約500万年前にかけての海氷分布の変遷,(3)約480万年前に,現在知られているものとは違ったメカニズムで湧昇流が強化されていた可能性,(4)黄金色藻化石が新たな古環境指標として有用である可能性を発表した.
本発表では,各環境変動イベントに復元図(イラスト)を添えることにより,珪質微化石群集の変動と古海洋環境との関係を明解に示したことが高く評価された.また,これまで海底堆積物中の黄金色藻化石を扱った研究例はほとんど無かったため,その新規性も評価された.


2015年 日本コンクリート工学会賞(論文賞)

受賞者 勅使川原 正臣 教授

受賞日 2015年6月10日

題 目 Strength of Beam-column Joint in Soft First Story of RC Buildings

今回の受賞について一言
今回の受賞は,我々だけでなく,共同で研究した多くの方々(建築研究所:福山洋様,諏訪田晴彦様,壁谷澤寿一様,矢作建設工業:神谷隆様,田口隆様,小平渉様,九州産業大学:花井伸明先生,名古屋大学:中村聡宏先生ほか多数)および研究室の学生達がいただいたものです。改めて共同して研究を遂行してくださった多くの方々にお礼を申し上げます。

受賞理由
本研究は,鉄筋コンクリート造建物において断面が急変するピロティ階上部柱梁接合部における応力伝達性状を実験および解析により把握し,接合部の強度を評価する方法を提案しており,その学術的価値が評価され受賞に至った。


2014年度日本古生物学会学術賞

受賞者 須藤 斎 准教授

受賞日 2015年6月26日

題 目 珪藻休眠胞子に関する微古生物学的研究

今回の受賞について一言
研究成果を素早く求められる現在,時間がかかり地道な作業が必要な分類学を基礎とする研究の成果がこのような形で評価いただき非常に光栄に思っています.これまで研究者や学生,家族をはじめとするたくさんの方々にご指導・ご協力を頂きましたが,これらの皆さんの力が無ければ今回の受賞は無かったはずです.皆さんの代表としてお褒めの言葉をいただいたという気持ちを持って,今後も研究・教育に励みたいと考えています.

受賞理由
それまで研究が行われていなかった珪藻の仲間であるキートケロス属の休眠胞子化石に着目し、これまで100種近い新種を記載すると共に、珪藻生層序を用いて堆積年代を決定したうえで休眠胞子化石の産出記録を検討した結果、北太平洋、北部・赤道大西洋海域の新生代の海洋環境の変遷を明らかすることに成功した。さらにこの休眠胞子が湧昇流の存在や海洋栄養塩変動と密接に関係することから、古環境復元に有力な武器と成りうることを見出し、海洋環境のみならず氷河の消長などの後背地の環境変動との関連や、一次生産者としての珪藻がクジラなどの高次消費者の進化にも密接な影響を与えたこと可能性に関する古生態学的な検討も行っている。また、児童・一般向けの書籍の出版や学会・一般普及活動などによって、これらの成果を積極的に社会に還元しようとしている点も評価に値する。以上のように,正確で詳細な観察眼を持って海洋コアデータから従来以上の精度でデータを抽出し、複数の海域でより高い精度で海洋環境の変遷を明らかにすること、さらにそれらの成果を社会に発信することを目標に研究を行ってきた。このように基本的な一次データの分析から多くの事象との関連を議論・発信することに成功したことは注目に値する。


2015年度地理空間学会賞 学術賞

受賞者 横山 智 教授

受賞日 2015年6月20日

題 目 『納豆の起源』、『Integrated Studies of Social and Natural Environmental Transition in Laos』、『資源と生業の地理学』

今回の受賞について一言
栄誉ある賞を頂き、大変光栄です。講座の先生方や学生をはじめ、多くの方のご支援をいただき、このような賞をいただくことができました。心より御礼申し上げます。

受賞理由
上記3点の学術書の公刊により、特に顕著な研究業績をあげた会員であると認め、学術賞を授与する。


日本コンクリート工学会賞(奨励賞)

受賞者 五十嵐 豪 (東北大学 助教、担当教員:丸山一平)

受賞日 2015年6月10日

題 目 拡張BET理論に基づくセメントペーストの水蒸気吸着モデルの提案

今回の受賞について一言
セメント・コンクリートにおける主要学会であるコンクリート工学会より名誉ある賞をいただき嬉しく思います。本論文の知見をもとに引き続きコンクリート工学の発展に取り組んでまいります。

受賞理由
コンクリートの結合材の水和反応によって生成するカルシウムシリケート系水和物C-S-Hの乾燥に伴う形態の変化は,コンクリートの乾燥収縮ひび割れの発生やヤング率の低下等を引き起こすため,その形態の変化を把握・制御していくためには,C-S-Hへの水分の吸着挙動の把握が重要となっている。 本研究は,このカルシウムシリケート系水和物C-S-Hの水蒸気吸着性状に着目した研究である。ここではC-S-Hへの水分の吸着挙動を定量評価するために,スリット状細孔へのガス吸着挙動の分析が可能で,相対圧全域を評価可能な拡張BET理論式を導出し,毛管凝縮理論を用いずに吸着理論のみでセメントペーストの数理モデルを構築している。得られたモデルから,水蒸気吸着性状の変化がC-S-Hの結晶構造の乾燥による変化と関連付けられること等が示されている。 以上これらの研究成果は,コンクリートの物性変化に関する今後の研究に貢献する成果であり,将来のコンクリート工学の発展に寄与するところが大きいと期待される。よって,ここに日本コンクリート工学会賞(奨励賞)を贈るものである。


前田記念工学振興財団 山田一宇賞

受賞者 五十嵐 豪 (東北大学 助教、担当教員:丸山一平)

受賞日 2015年6月5日

題 目 ポルトランドセメント系カルシウムシリケート水和物の水蒸気吸着性状に関する研究

今回の受賞について一言
名古屋大学において取りまとめた博士学位論文に対して,大変名誉ある賞をいただき嬉しく思います。本学位論文の知見をもとに引き続きコンクリート工学の発展に取り組んでまいります。

受賞理由
コンクリートの長期的な性能変化や劣化現象,すなわち乾燥収縮やひび割れのメカニズム,凍結融解作用による劣化,各種の気相・液相劣化要因物質の浸透やそれによる劣化のメカニズム,その他種々の力学的性質の変化や劣化をもたらす要因を理解するには,コンクリートの主要構成材料であるセメント硬化体の微視的な構造とその特性の把握が欠かせない。本研究は,そのセメント硬化体の主体であるポルトランドセメント系カルシウムシリケート水和物のナノメーターレベルの構造と水分子が関わる挙動を水蒸気吸脱着性状の精密な実験と理論的考察に基づいて解明し,この問題における数十年に及ぶ既往の理解と未知領域に新しい知見を与える成果を得たものである。
 本研究は,低湿度から高湿度までの様々な湿度環境下でセメント硬化体を乾燥させてC-S-Hにおける水分子の吸脱着性状を求め,それに基づいてC-S-Hの微視的構造と吸着水との関係を明らかにすることを直接的な目的としているが,このようなセメント硬化体のもっとも基礎的な部分を解明することによって経験工学的なコンクリート工学と材料科学の融合をはかり,コンクリート構造物の長期的,超長期的な挙動の予測,各種関連材料開発の効率化などに寄与することが可能になろう。
 以上に述べたようなことから,本研究は山田一宇賞にふさわしいものであると認められた。


2015年日本建築学会教育賞

受賞者 国際トラストコンテストの会
大森博司 名誉教授,中村聡宏 助教 ほか)

受賞日 2015年5月29日

題 目 教育貢献 構造技術者を志す学生向けの国際トラスコンテストを通じた継続的教育活動

今回の受賞について一言
継続的に実施してきた国際トラスコンテストの活動が評価され,このような賞を受賞できたことを大変光栄に思っております。

受賞理由
本教育活動は,2001年に開始され,国内の大学(名古屋大学,名古屋工業大学,横浜国立大学)を中心に実施されてきた。2007年以降は米国やトルコ,コロンビア,メキシコ等の大学が参画する国際トラスコンテストに発展した。コンテストのルールを毎年改定するとともに,作りやすさや安全性,簡明性,平等性を重視して運営をし,学生が構造設計の基礎を体感できる効果的な教材として活用してきた。本教育活動は 10 数年にわたりさまざまな創意工夫をこらしながら多数の大学が参加する国際トラスコンテストを継続して実施してきており、多角的視野を持つ構造技術者の育成に向けた教育上の貢献は極めて高いと評価され,受賞に至った。


日本環境共生学会学術大会第17回学術大会ポスター発表優秀発表賞

受賞者 黒田将平 (M2, 担当教員:谷川寛樹)

受賞日 2015年5月30日

題 目 リモートセンシングを用いた建築ストックの空間分布の推計

今回の受賞について一言
このような賞をいただくことができ、大変光栄に思っています。日々ご指導をいただく先生や研究員の方に感謝したいと思います。

受賞理由
第17回学術大会ポスターセッションにおいて、日本環境共生学会の理念と一致し、ポスター内容と質疑応答ともに優れていると評価されたため。


空気調和・衛生工学会振興賞(技術振興賞)

受賞者 鵜飼 真貴子 (D2, 担当教員:奥宮正哉)

受賞日 2015年6月8日

題 目 静岡ガス本社ビルの空気調和設備(検証)


日本建築学会賞(業績賞)

受賞者 施設・環境計画推進室、工学部施設整備推進室、大学院環境学研究科 奥宮研究室、施設管理部

受賞日 2015年5月29日

題 目 名古屋大学 キャンパスマネジメントによる創造的再生


日本地球惑星科学連合大会生物地球化学セッションポスター賞

受賞者 中川 書子 准教授

受賞日 2015年5月27日

題 目 三酸素同位体組成を用いた湖沼における新生産量および再生生産量の定量

受賞理由
日本地球惑星科学連合大会生物地球化学セッション参加者の互選。


日本火山学会研究奨励賞

受賞者 前田 裕太 助教

受賞日 2015年5月26日

今回の受賞について一言
今後とも更なる成果を出せるように頑張っていきます。

受賞理由
平成27年4月1日時点で35歳以下の日本火山学会会員で、火山性地震の波形解析に基づく流体移動と噴火過程の研究に関する一連の論文における研究成果が高く評価され今後のさらなる研究の発展と学会への貢献を期待されたため。


日本都市計画学会論文奨励賞

受賞者 高取 千佳 助教

受賞日 2015年5月22日

題 目 東京都心部におけるマトリクス構造を基盤とした熱・風環境評価に基づく都市環境計画に関する研究

受賞理由
本論文は、都市のフィジカルなデータを用いた熱・風環境の解析に基づき、自然共生をめざした都市環境計画の基礎となる方法論構築を行っており、新規性、実用性などの面から学術的、社会的貢献度が高い。具体的には以下の点が評価できる。東京都心部を対象に、明治初期と現代の微地形や土地被覆に関する詳細なデータをデジタル化・整備して、その変容過程を定量的に解明したこと、広範囲・高解像度の熱・風シミュレーションを実施・分析し、上空部と地上付近の熱交換関係の変化が影響していることを明らかにするなど、ヒートアイランドの研究に新たな知見を提示していること、これらの成果に基づき、熱・風環境評価図を作成し、また緑地の保全・修復・創造の指針図を作成して、都市環境計画の具体的な施策展開を示したことである。以上より、定性的、感覚的に理解されている事象を科学的に立証するための方法論と分析結果は、非常に優れた研究成果として高く評価でき、本研究は日本都市計画学会論文奨励賞に相応しいと判断した。


廃棄物資源循環学会 平成27年度 春の研究発表会 最優秀ポスター賞

受賞者 佐藤 大起 (M1)

受賞日 2015年5月28日

題 目 北九州市における4次元型建物詳細データを用いた将来廃棄量の推計

今回の受賞について一言
多くの発表者の中で、最優秀賞を受賞できたことを非常に嬉しく思います。また、日頃からご指導頂いております先生方をはじめ、研究を進めるにあたりサポートをして頂いた方々、また貴重な研究機会を与えて下さった学会関係者様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。今回の学会への参加、受賞を励みにこれまで以上に研究活動に邁進していきたいと思います。

受賞理由
本研究では、循環型社会形成に向けた、現在まで投入・蓄積されてきた資源量の分布、変化の可視化、建物更新と将来廃棄量の分析を目的として、北九州市の小倉北区と戸畑区を対象に構造別にマテリアルストックと耐用年数、将来廃棄量の推計・比較を行いました。手法として、3次元の建物詳細データであるGIS(地理情報システム)を時系列で用いることで、4次元型のデータを作成し、詳細な分析を可能としました。将来廃棄量は増加傾向にあり、住居系地域である戸畑区より商業系地域である小倉北区において多くの資源が廃棄されることが結果として得られました。廃棄物や資源の循環を考える上で、地域における廃棄量の差異を明らかにした意義は大きく、大変評価されました。また、他の発表者は本研究とは違い、廃棄物処理に焦点を当てた研究が多かったので、参加者の目を引くポスターデザインの作成に努めたのが最大の理由だと感じております。


日本リモートセンシング学会優秀論文発表賞

受賞者 石玉勝 (H25修了、指導教員:山口靖)、山口 靖 教授、松永恒雄(国立環境研究所環境計測研究センター室長)

受賞日 2015年6月2日

題 目 High-resolution mapping of biomass burning emissions inSoutheast Asia during 2001-2010

受賞理由
本研究は、2001年~2010年の期間の東南アジアにおけるバイオマス燃焼による放出量インベントリーをSO2、NOx、CO、Non- Methane Volatile OrganicCompounds、NH3、Black Carbon、Organic Carbon、CH4、CO2等を対象に、バイオマス密度と衛星観測データから導出した時空間的に変動する燃焼率を使うことにより、高い空間分解能で作成 したもので、その研究成果が高く評価された。なお今回の受賞論文は、筆頭著者の博士学位論文の一部を2014年5月に口頭発表したものである。


空気調和・衛生工学会論文賞(学術論文部門)

受賞者 齋藤輝幸 准教授、岩田香織(H24修了)、松原祐子(H25修了)(指導教員:齋藤輝幸)、久野 覚 教授

受賞日 2015年5月14日

題 目 夏期屋外から入室後における採涼空間利用に関する研究
第1報-男性被験者に対する生理・心理効果の検証
第2報-屋外歩行後の採涼空間利用効果と設計手法の検討

今回の受賞について一言
オフィスビルの省エネルギー対策として,夏期冷房設定温度28℃及びCOOL BIZが推奨されています。しかしながら28℃の室温はやや暑く,屋外から入室した執務者の不満や知的生産性の低下等の問題点が指摘されています。本研究では,こうした室温緩和オフィスの問題点の新たな解決策として「採涼空間」の実オフィスへの導入に向け,採涼空間利用効果と適切な利用条件を明らかにすることを目指しました。その研究成果が認められ,空気調和・衛生工学会賞論文賞を頂けた事は大変光栄に思います。今後,本論文の成果が実際のオフィスビルの省エネルギーと居住者快適性の両立に対して役立つことを期待しています。

受賞理由
本論文の特徴は、屋外暴露後に採涼空間を利用し、その後執務空間に滞在するという一連の流れの中で、男女複数人の詳細な被験者実験を行い、各条件下における被験者の生理、心理を時系列的に定量化した点、および複数の被験者実験データをもとに採涼空間の最適利用条件を考察し、さらに実オフィスへの採涼空間導入に向けて設計手法を構築した点にある。本論文が対象とした方法は、居住者自身が空間を移動することで快適性の問題を解決することを意図しており、過去に類似する研究は少なく新規性・独創性が高い。また、既存オフィスビルへの導入も容易であり、応用性、工学的な有用性が高いと言える。
以上より、本論文で報告した詳細な被験者実験の生理・心理データとその分析結果、実オフィスへの適用を考慮した採涼空間利用の設計技術などの成果は、今後のオフィスビルの室温緩和時における執務空間の快適性や知的生産性向上および建物の省エネルギー化に大きく寄与するものとして評価された。


2015年度GCOE成果の環境科学会論文賞

受賞者 林 良嗣 教授、 劉 晨 上智大学教授

受賞日 2015年吉日

題 目 上海市の都市化が地域窒素収支に及ぼす影響の解析と対策提案-会経済要因を物質循環に結びつけて-

受賞理由
本研究は,メガシティである上海市を例に,窒素収支モデルや産業連関分析,現地調査,統計解析などの学際的アプローチによって,急速な都市化による人々の生活スタイルと生産スタイルの変化が,都市生態システムの窒素循環に及ぼす影響を定量的に評価し,物質循環の視点から地域環境問題の診断を行ったものである。
そこでは,1)大気からの窒素沈降量と移入食料・飼料からの窒素投入量が年々増加し,地域窒素負荷源が化学肥料から大気沈降と食料・飼料の移入へシフトしていること,2)80 年代には上海で生産された動物性たんぱく質は同地域の消費量より多く,一部は域外へ移出していたが,90 年代になると域外から移入していたこと,3)市内では改善に向かう水環境問題も,周辺地域を含む広範囲で考えるとむしろ拡大しており,新たな環境対策の提案が急務であること,などが指摘されている。
このように,本論文はアジアのメガシティを対象とした地域環境診断手法の模範を提示しており,環境科学分野における今後の研究発展が期待できることから,環境科学会論文賞としてふさわしいと評価できる。


2014年度日本建築学会東海支部学生優秀学術講演賞

受賞者 吉田 圭佑 (M2, 担当教員:飛田潤)

受賞日 2015年3月吉日

題 目 常時微動計測及び固有値解析に基づく鋼構造大規模工場建屋の振動特性の推定

今回の受賞について一言
卒業間近に素晴らしい賞を頂き、大変嬉しく思います。これもこれまでご指導頂いた飛田先生をはじめ、研究室の皆様のご協力があればこそだと強く感じています。今後も日々研鑽して参ります。

受賞理由
2014年度日本建築学会東海支部研究集会において優秀な発表講演であると評価されたため、今回の受賞に至りました。


若手優秀講演賞

受賞者 加藤 悠爾 (M2, 担当教員:須藤斎)

受賞日 2015年3月1日

題 目 南極ウェッデル海に産する珪藻・休眠胞子・黄金色藻シスト化石群集の変動に基づく後期漸新世-鮮新世の古海洋環境復元

今回の受賞について一言
本講演の聞き手は,その大半が珪藻・放散虫・有孔虫などといった微化石を専門に扱う研究者であった.同じフィールドの研究者の方々から「若手優秀講演賞」という評価をしていただけたことは非常に励みになる.また,講演後の質疑応答,議論の際にも数多くの有益なコメントをいただいた.本講演を通して得られた示唆を踏まえながら,今後も研究に邁進していきたいと思う.

受賞理由
本研究は,南極のウェッデル海において採掘された海底堆積物コア試料(ODP Leg 113 Hole 689B)に含まれる珪藻・Chaetoceros属休眠胞子・黄金色藻化石の産出量・種組成の変動などに基づいて,本海域の過去2500万年間にわたる海洋環境変動を解明することを目的にしている.本講演では,(1)約1800万年前に,南極周極流が現在とはかなり異なる動態をしていた可能性,(2)約1300万年前から約500万年前にかけての海氷分布の変遷,(3)約480万年前に,現在知られているものとは違ったメカニズムで湧昇流が強化されていた可能性,などについて発表した. これまで珪藻・休眠胞子・黄金色藻化石の全てを統合して古環境復元を行った研究例はほとんどないため,本研究発表ではその新規性が評価された.また,ウェッデル海は地球全体の気候変動に強い影響を与える海域として知られており,本海域における海洋環境変遷を明らかにした意義は大きい.


日本地震学会学生優秀発表賞

受賞者 横井 大輝 (M2, 担当教員:山岡耕春))

受賞日 2015年1月20日

題 目 地震波モニタリングのためのボアホール型シングルフォース震源装置の開発

今回の受賞について一言
このような賞を頂けるとは思っておりませんでしたので、大変驚いております。山岡耕春先生はじめ、ご指導いただいた先生方に心から感謝申し上げます。

受賞理由
日本地震学会2014年秋期大会においての研究発表が特に優秀であると認められたため。
(以下は本人の感想です)
私は、人工震源装置の開発を行っています。人工震源装置とは、地下に地震波を送り込むための人工的な振動装置のことです。この装置によって地震波を地下に送り込み、その地震波を継続的に監視することで、 地下を構成する物質の性質の変化をとらえることができると期待されます。名古屋大学では従来ACROSSという震源装置の開発を行っていますが、今回開発している人工震源装置は、ボアホールや海底など電力の不十分な環境において稼働する新たな震源装置です。本研究では、この人工震源装置の試作機を用いた稼働実験を通して、装置の問題点・改良点を明らかにし、伝達関数を所得する方法を開発しました。日本地震学会では、データを用いて解析を行い新たな事実を明らかにしたというタイプの研究が多い中、本研究が新しいモノを開発するという珍しいタイプの研究であったことが、今回このような賞を頂けることにつながったのではないかと感じております。

 

日本古生物学会第164回例会 優秀ポスター賞

受賞者 河合 巧幾(M2, 担当教員:大路樹生)

連名受賞 大路樹生 教授、藤原慎一 助教

受賞日 2015年1月31日

題 目 カニのハサミは二刀流~ハサミの機能の判別法~

今回の受賞について一言
修士論文提出等と重なり大変な時期でしたが、多くの方のお力を借り、時間ギリギリまで手直ししたことが功を奏しました。感謝でいっぱいです。

受賞理由
今回初めてのポスター発表で、このような素晴らしい賞をいただくことができました。本ポスターの研究内容は、カニのハサミの機能(貝を割る、つまむ、すくう、振る)を反映する力学的指標(モーメントアーム比)を明らかにし、特定のグループ内のハサミの機能の多様性や再生・非再生などの機能の再評価です。そこから形態変化がもたらす機能の多様化のメカニズムの解明に迫りました。ポスターでは、「見に来てくれた人に如何に分かり易く伝えるか」を常に意識し、写真や絵をたくさん取り入れました。また発表では、簡単な例を示す、そして笑顔で対話することで相手が楽しめる・理解しやすい発表であることを心がけました。会場へは「生カニ」や「模型」を持ち込むことで、実際の内部構造や伝わりにくい力学的効率の違いなどを理解してもらえるように努めたことが評価されたのではないかと思います。

 

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