環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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  環境学と私
このコーナーでは、環境学研究科の教員がそれぞれの関心や出来事について広く語りかけます。

 自己紹介

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地球環境科学専攻 地球環境システム学講座
佐々井 崇博 助教
(リモートセンシング、環境動態解析)
境学と私をつなぐキーワードは、”地球温暖化”です。私の研究内容は、全球の炭素収支量を把握することです。研究目標を簡単に言えば、「陸域生態系がいつ(時間的)、どこで(空間的)、どのくらい(定量的)二酸化炭素を吸収、または放出しているか?」を正確に把握することです。研究手法は、主にリモートセンシング(人工衛星で観測された画像の解析)とモデルシミュレーションです。対象地域は、地域スケールから全球スケールまで、さまざまです。陸域生態系の炭素吸収源・放出源の時空間パターンを明らかにすることで、地球温暖化メカニズムの理解に貢献しようとしています。
の趣味はアウトドアです。最近はキャンプを楽しんでいます。キャンプ生活と日常生活の最も大きな違いは何か?と考えると、私の場合は”液晶パネルを見る時間”です。日常生活では、家でテレビを見る、大学でディスプレイを見る、車でカーナビを見る、その他に携帯電話を見る・・・など、いつも液晶パネルに囲まれています。しかし、パネルを介して見るモノは、キャンプ生活とさほど変わりないのかもしれません。自然の中では植物の葉に直接触れたり、日差しの強弱を感じる。一方、研究では衛星観測データで植生指標や日射量がどんな空間分布なのか、どんな時間変化をしているのか、を把握する。自然を見る・触れるツールは違っても、植物の葉や太陽光の特徴を理解することに変わりはないと感じます。
然の美しさを感じると、人にって自然破壊される汚さも感じてしまいます。キャンプ場に行けば少なからず草木にゴミが落ちているのを見かけます。同様に研究では、年々人為的な二酸化炭素排出量が増えていく図・表を見る機会が多々あります。アウトドアでも、パソコンでも、自然に触れるからこそ自然破壊を見る。自然に触れれば触れるほど、環境問題への意識につながることでしょう。みなさんもツールの違いを楽しみながら、より一層自然に触れる機会を増やしてはいかがでしょうか。色々なツールで環境問題を実感すると、環境保全への気持ちがより高まるかもしれません。
(ささい たかひろ)
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