環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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 HyARC-SELIS-GCOE合同特別セミナーを開催しました

6月3日(金)地球水循環研究センター大講義室において、地球水循環研究センター(HyARC)、地球生命圏研究機構(SELIS)、およびグローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」(GCOE-BCES)合同特別セミナーを開催しました。
セミナーでは、大村あつむ スイス連邦工科大学(ETH)名誉教授・地球水循環研究センター客員教授により、「地球温暖化に関する全球エネルギー収支の問題点」と「20世紀以降に於ける雪氷圏の変化」という二つのテーマについて、講演と質疑応答が行われました。前者のテーマについては、全球の気候システムを定量的に理解する上で、全球の放射収支こそが最も支配的な過程であることを、様々な観測データを示しながら説明し、そのことから、現在進行中の気候変化の原因が大気中二酸化炭素濃度の上昇であると明快に説明しました。また、後者のテーマについては、氷河の変化を継続観測する国際ネットワークを構築された自身の経験を説明し、そのような雪氷圏の観測結果が指し示す過去100年間の気候変動について説明を行いました。そして、20世紀には一時的に寒冷化が進行した時期もあったものの、少なくとも最近30年間においては急速な温暖化が進行していることを示しました。
教員・院生など60名の参加者が集まり、活発な質疑応答が行われ、セミナー後には懇親会も開催しました。

 写真

写真1
講演する大村あつむ客員教授
写真2
会場の様子