環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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 第66回、67回防災アカデミーを開催

 第66回、67回防災アカデミーが1月19日(水)、2月10日(木)に環境総合館レクチャーホールにおいて開催されました。
 第66回は、神戸市市役所の桜井誠一代表監査委員により「私の体験的危機管理〜阪神・淡路大震災と新型インフルエンザ広報体験から〜」と題した講演が行われました。桜井さんは阪神・淡路大震災や2009年の新型インフルエンザ流行など、危機的な状況下で陣頭指揮を執ってこられました。その体験をもとに、行政の立場から、マスコミや市民への対応の鉄則や、あるべき対応の姿についてくわしく説明されました。その中で、震災時に神戸市の広報課が災害対策要員に指定されていたことについて、そのきっかけが伊勢湾台風における名古屋市の災害広報の体験と反省にあったという興味深いエピソードが紹介され、会場の参加者は熱心に耳を傾けていました。
 第67回は、神戸学院大学の舩木伸江講師により「阪神・淡路大震災を語り継ぐ 震災の直接経験を持たない学生達のチャレンジ」と題した講演が行われました。舩木先生は、ご自身の所属する防災・社会貢献ユニットで学部学生の震災プロジェクトへの取り組みをコーディネートされ、震災経験を持たない学生達の防災活動を紹介されました。今回は特別に、実際に活動を続けている学部学生である稲田靖子さん、大橋一徳さんにもそれぞれの活動を紹介していただきました。二人は、震災時に撮られた一枚の写真に写っている人へのヒアリング、防災教育ツールの開発・実施など学生視点の柔軟な防災教育を通して、実施者側としての「学び」だけでなく、受け手側から得られる「学び」について丁寧に紹介されました。舩木先生は「震災の直接体験を持たない当時の子供達が大人になり、大学生として当時を学ぶことで伝承の担い手になれる」ことを強調され、講演を終えられました。 一般市民も含めて、第66回は97名、第67回は88名の参加がありました。それぞれ身近な防災の課題として多くの関心を集め、熱心な質疑応答が行われました。
災害対策室のホームページ

今後の予定
4月27日(水)飛田 潤(名古屋大学災害対策室 教授)
 「揺れをはかる ―安全・安心な都市空間を見守る振動モニタリング技術―」
5月18日(水)藤原広行(独立行政法人防災科学技術研究所 総括主任研究員)
 「地震リスクに知で備える ―防災科研における地震災害軽減に向けた取り組み―」

 写真

写真1
講演する桜井誠一 神戸市役所代表監査委員
写真2
第66回防災アカデミーの様子
写真3
講演する舩木伸江神戸学院大学講師
写真4
第66回防災アカデミーの様子