環境学研究科
Graduate School of Environmental Studies

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 三重県大紀町錦で津波に関する防災講演会を開催

安全・安心学プロジェクト

 環境学研究科津波研究会では7月4日(金)に、三重県大紀町防災安全課と協力して、同町錦地区で防災講演会および津波避難に関するアンケート報告会を開催しました。

 錦地区は昭和19年の東南海地震をはじめ、これまでに繰り返し津波に襲われており、津波災害を二度と繰り返さないという意識が大変高い地域です。住民全員が高台に避難できるようにするため、多くの避難所や「錦タワー」が整備されており、地域独自の方法でで気象庁の津波警報が出るよりも早く避難に取り掛かる仕組みも構築しています。さらに年に1回の避難訓練も実施しており、津波防災の世界的先進地として知られています。

 環境学研究科では地理学、社会学、心理学、地球物理学など文系・理系様々な学問分野の研究者が協力して、世界に誇るべきこの津波防災文化を分析し、同地区のこれまでの取り組みをグローバルに発信するための研究を進めてきました。今年2月には全世帯を対象としたアンケート調査を実施し、その速報的な集計結果がまとまったことから、協力いただいた地域の皆さんへの報告会を開催する運びとなりました。

 報告会は同町錦老人福祉センター2階大ホールにて午後7時30分という遅い時間に始まり、まず黒田達朗教授(前研究科長)の挨拶、続いて木股文昭教授による「津波を起こすもの」、高橋誠教授による「スマトラ地震津波と被害」という2つの講演がなされました。そして、田中重好教授による「津波避難アンケート調査からみる錦の人の防災意識」という報告がなされ、講演後には錦ならではの質問とともに熱い意見交換が行われ、大変有意義な会となりました。

 

 写真


黒田教授の講演

質問に答える木股教授

講演の様子

講演の様子

講演の様子

錦タワー

避難場所

避難路